眩しくないヘッドライト?進化するライトとは
山田 弘樹
モータージャーナリスト、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 >プロフィールを見る
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ライトの開発も日々進化、一般のクルマに搭載される日も
ハイビームは眩しいとはいえ、遠くまで良く見えるため、使えるならば快適に視界を確保できます。そして、このハイ/ロービームの切り替えを、自動でできたらとても便利。
そしてこうした問題の解決に、自動車メーカーも開発を進めています。
アダプティブ・ヘッドライト
具体的にはLEDの進化によって、相手に眩しい思いをさせないハイビームが登場してきています。
「アダプティブ・ヘッドライト」などと呼ばれるもので、例えばマツダのアダプティブLEDヘッドライトは、フロントガラスに設置したカメラで対向車を検知し、その部分だけはLEDを消灯。対向車や前走車を避けて状況に応じて照射します。
マトリクスLEDヘッドライト
また、アウディの「マトリクスLEDヘッドライト」も対向車や前走車に直接光を当てないようにコントロールしながら、それ以外の車間エリアや周辺などに光を配分してくれるという機能で、進む方向に合わせて、ヘッドライトの方向も変化。
いずれも、周囲に配慮しながら、運転手の視界を確保してくれます。
ブレードスキャンAHSシステム
ただ、これらの機能は非常に高価。レクサスなどはねじれた反射板を高速回転させて照射することで、たった24個のLEDで400個相当の光量が得られる「ブレードスキャンAHS」システムを採用。
これはマトリクスヘッドライトよりもコストダウンが可能としていますが、そもそもレクサスが高級車ですよね(笑)。
ただし、こうした装備がまず高級車で実現され、その技術が磨かれることによって、コストダウンが可能になります。そして一般的なクルマたちにも、応用されて行くのですから、私たちとしてはそれを待ちたいところですね。
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執筆者プロフィール
モータージャーナリスト
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経験。数々のレースにも参戦。2018年「スーパー耐久富士スーパーテック24時間」ではドライバーとして2位獲得。執筆活動、レースレポート、ドライビングスクール等の講師、メーカー主催イベントの講演など行う。