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Vol.1 遅すぎた春?!

ガラポンとは

八角形の箱を回転させ、当たり玉を引く福引き抽選器の通称。
一等の金色の玉を一発で当てることもあれば、末等の白い玉を引き続ける場合もある。
引手を一喜一憂させるが、手を回し続けなければ決して玉は出ることがない単純な仕組み。

不妊治療を行えば妊娠・出産は叶う

30代の頃の私は、漠然とそう考えていたものです。

仕事と私事が程よく忙しく、24時間を自分の思うままにスケジューリングできる現状には何の不満もありません。
家族の在り方も人それぞれの東京住まいで、夫婦ふたり暮らしは何かと気楽。
3歳年上の夫とは夫婦単位での行動も多く、仲良いよねと周りから言われます。

ですがその実、「いつ子どもを持つのか?」という論点に関しては夫婦で意見は異なり、ふたりで飲んだ帰り道に口論がヒートアップすることが、30代後半から頻発していました。

よく、巷の恋愛相談で「彼氏から仕事が落ち着くまでは結婚はできないと言われました」という話題があります。
見聞きするにつけ「あ~、(結婚の意思は)無いね」と思っていたものです。
ですが、その構図は我が家のそれに当てはまるのでした。

但し、この場合の男女は逆転。
一日でも早く子どもを欲しがっていたのは男の夫。言い訳をつけて先送りにしていたのは女の私。

こんなスローモー過ぎる丑年生まれの私ですが、30代半ばから「病院に行くべきではないか」と心がざわつくこともあったのです。

じわじわ焦り眠れない夜は、布団の中でネット検索。
都内にある不妊治療の業績で名高い病院のホームページをリーディングリストに保管。
「作家の林真理子さんは不妊治療を経て44歳で出産されたのだ!」自分が安心できる情報もぬかりなくストック。

大丈夫、もう少し猶予がある。

生理も順調ならば、20代の頃から毎年行っている婦人科健診でも異常なしとのこと。
もし、母親の遺伝体質というものがあるのなら、4人兄弟の末っ子の私には『産める力』が備わっているのではなかろうか?
最終的に、「現代の高度生殖医療をもってして、体外受精を行えばなんとかなる」という根拠なき結論に達するという・・・。
典型的な、情報過剰摂取による行動欠乏症でした。

結局、私たち夫婦が実際に不妊治療をスタートしたのは結婚から10年目の春。

私はまもなく41歳に、夫は44歳に、それぞれさしかかっていたのでした。

プロフィール
鄭美和

鄭美和(てい みわ)

フリーライター

1973年生まれ。女性誌、男性誌、音楽専門誌、ライフスタイル誌、CDのライナーノーツなどで文筆活動を展開中。
2017年、43歳の時に第一子を出産。本コラム「私のガラポン不妊治療」では、40歳から開始して約2年間に及んだ不妊治療を振り返る。

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