終身医療保険は、病気やけがで入院・手術をしたとき、所定の病気の治療を受けたときなどに給付金を受け取れる保険です。保障が一生涯にわたって続きます。
病気やケガの種類を問わず、入院・手術をしたときには給付金を受け取れる保障が基本になっているものが多く、オプションなどで女性特有の病気、がんなど所定の病気で上乗せの給付を受けられるものもあります。
終身医療保険でどんな備えができる?
終身医療保険では、病気・けがをしたときの治療費の負担に備えられます。
病気やケガに備える医療保険には、一定期間のみを保障の対象とする「定期医療保険」もありますが、終身医療保険は保障される期間が一生涯続くのが特徴です。
また、保障の内容も、定期医療保険に比べて充実している傾向があります。
病気・けがの治療でかかる自己負担に備えられる
終身医療保険の多くは、病気やけがで入院をしたときに「1日につき1万円」などのように日数分受け取れる「入院給付金」や、治療のために手術をしたときにはその規模に応じて入院給付金日額の10倍や20倍などの「手術給付金」を受け取れる保障がついています。
入院や手術をした後に通院で治療を続けたときに、通院給付金を受け取れるものもあります。
一部の終身医療保険では、入院の日数にかかわらず、入院した時点で所定の給付金を受け取れるものもあります。
ほかに、入院日数や手術の規模にかかわらず、がん・心疾患・脳血管疾患など所定の病気と診断されたときにまとまった診断給付金を受け取れるものもあります。「がん特約」、「3大疾病特約」、「7大疾病特約」などと呼ばれるものです。
女性が契約するときには、女性特有の病気の場合には入院給付金が上乗せされる「女性疾病特約」などのオプションをつけられる終身医療保険もあります。
多様な治療方法に対応できるオプションには「先進医療特約」もあります。重粒子線治療や陽子線治療など、厚生労働省に指定された先進医療を受けたときに、1,000万円や2,000万円を上限に、治療費と同額の給付金を受け取れるものです。
先進医療を受けたときには技術料が全額自己負担になるため、その出費に備えることができます。
保険料の上昇なく、生涯にわたって病気・けがに備えられる
医療保険のなかでも終身医療保険の特徴は、保障が生涯にわたって続くこと、そして、基本的に契約中の保険料上昇がないことです。
一度契約すれば、その後はいつ入院や手術をしても保障の対象になりますし、年齢が高くなっても原則として保険料が高くなることはありません。
保険会社によっては、保険料の払込みを先に終えて、その先は保障だけが続く「有期払い」のプランを選べるところもあります。
高齢になってから保険料の払込みを続ける負担なく、病気やケガへの備えを確保することができます。
病気・けがの治療のニーズに合わせて、終身医療保険の検討を
このように、病気・けがをしたときのさまざまな負担に備えられる終身医療保険。
以下の記事では、終身医療保険の選び方や考え方、注意点などについて解説しています。
終身医療保険には入院や手術に限らず、さまざまな治療や療養に対応したオプションがありますので、保険でどんなサポートがほしいかなど、ご自身やご家族の状況を考えながら検討してみてはいかがでしょうか。