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更新:(公開:2016年5月9日)

セカンドオピニオンとは?受け方と注意点をわかりやすく解説

執筆者

荒木 和音
ファイナンシャルプランナー、ファイナンシャル・プランニング技能士2級 >プロフィールを見る

セカンドオピニオンとは 受け方と注意点を分かりやすく解説
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病院に行って治療方法や投薬方法について説明を受けたとき、不安があったり疑問に思ったりしたことはありませんか。
そんなとき、担当医以外の医師にその治療方法や投薬方法について相談する「セカンドオピニオン」についてご説明します。

『セカンドオピニオン』とは?

病気やけがの治療は、専門性の高い医学的知見に基づいて行われます。しかし、患者としての立場では、必ずしも担当医の説明を十分に理解できないこともあるでしょう。また、担当医が行う治療法とは別の方法もあるのではないか?と疑問に感じることもあるかもしれません。

そこで、治療の進行状況や次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めること※1を、「セカンドオピニオン」といいます。

セカンドオピニオンを行う目的

セカンドオピニオンと聞くと、「担当医の治療方針に納得がいかないときに、別の意見を求めるもの」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、セカンドオピニオンの本来の趣旨は、担当医とは異なる意見を得ることや、担当医・医療機関を変えることではなく、ご自身の治療に対する理解を深めることにあります。

実際に、セカンドオピニオン先の医師の意見が担当医の治療方針と一致するケースも少なくありません。たとえ同じ意見であっても、別の医師から改めて説明を受けることで、それまで十分に理解しきれなかった担当医の説明がクリアになり、治療への納得感が高まることがあります。一方で、意見が異なる場合には、これまで知らなかった治療法を知るきっかけとなり、選択肢の幅が広がることもあります。

いずれの場合も、ご自身やご家族が治療について深く理解し、より納得したうえで治療方法をご自身で検討できるようになることがセカンドオピニオンの目的です。担当医を否定する行為ではなく、最善の治療を選ぶための前向きな手段として捉えると良いでしょう。

セカンドオピニオンは保険適用される? 費用の目安と注意点

セカンドオピニオンの利用を検討するうえで、費用がどれぐらいかかるのかは気になるポイントです。ここでは、保険適用の有無と費用の目安について整理します。

セカンドオピニオンの相談料は「自由診療」で全額自己負担

セカンドオピニオンは「治療」ではなく、医師に意見を求める「相談」にあたります。そのため、セカンドオピニオン外来での相談料には公的医療保険(健康保険)が適用されず、全額自己負担(自由診療)となります。

費用は医療機関によって異なりますが、一般的な相場は30分あたり1万円~3万円程度です。例えば、国立がん研究センター東病院では30分以内で33,000円(税込)、延長15分ごとに11,000円(税込)が加算されます※2。大学病院では担当する医師の職位によって料金が異なる場合もあります。

なお、セカンドオピニオンを受けるために主治医に作成してもらう紹介状(診療情報提供書)の費用には健康保険が適用されます。

費用面で知っておきたいポイント

相談時間には提出資料の確認や報告書作成の時間が含まれることが多いため、例えば「60分枠」であっても実際に質問できるのは45分程度というケースがあります。事前に内訳を確認しておくと安心です。

また、遠方の医療機関を受診する場合は交通費の負担も考慮しておく必要があります。最近はオンラインでセカンドオピニオンを受けられる医療機関も増えてきていますので、移動が難しい場合は選択肢の一つとして検討してみてください。

なお、セカンドオピニオンの相談料は医療費控除の対象になります。年間の医療費が一定額をこえた場合は確定申告で所得控除を受けられますので、領収書は大切に保管しておきましょう。

セカンドオピニオンの受け方

セカンドオピニオンは、一般的には次のような流れで受けることになります。

1.担当医に相談し、紹介状と検査結果などを準備する

セカンドオピニオンを受けるには、現在の担当医に、セカンドオピニオンを受けたいことを伝えて、紹介状を書いてもらいます。また、血液検査や病理検査・病理診断などの記録、CTやMRIなどの画像検査結果やフィルムを準備して※1もらいます。セカンドオピニオンを行う医師は、この情報をもとに、患者さんの状態を客観的に判断し、治療についての意見を検討します。

2.セカンドオピニオン先病院を探し、申し込む

セカンドオピニオンを提供している医療機関の多くは、「セカンドオピニオン外来」を設置しています。例えば、がんに関連するセカンドオピニオンでは、がん診療連携拠点病院や、がん相談支援センターなどで設置されています。がん診療連携拠点病院などは、がん情報サービスで検索することもできます。

希望するセカンドオピニオン先が見つかったら、その医療機関に申し込みます。受診方法や日時など、必要な手続きを行います。受診にあたって必要な書類などは、セカンドオピニオンを受ける医療機関などによって異なることがあります。申し込む際に必要な書類を確認してください。

3.セカンドオピニオンを受け、再度担当医と相談

実際にセカンドオピニオンを受ける前には、医師に伝えたいことや聞きたいこと、これまでの経過などを整理しておくとスムーズです。

セカンドオピニオンを受けたら、担当医の意見も踏まえて、自分の治療について改めて考えてみましょう。そして、担当医に報告し、今後の治療についてもう一度相談してみましょう。

主治医に内緒でセカンドオピニオンを受けられる?

「セカンドオピニオンを受けたいけれど、主治医に知られたくない」「伝えたら気を悪くされるのでは」といった不安を抱える方は少なくないでしょう。実際のところ、セカンドオピニオンは主治医に内緒で受けられるのでしょうか?

内緒で受けることはできるがデメリットが大きい

法律上、セカンドオピニオンを受けることを主治医に報告する義務はなく、紹介状なしで受け付けてくれるセカンドオピニオン外来も一部存在します。したがって、制度上は主治医に伝えずにセカンドオピニオンを受けること自体は可能です。

しかし、内緒で受けることには以下のようなデメリットがあり、結果的にご自身にとって不利益になるおそれがあります。

  • 多くのセカンドオピニオン外来で紹介状の提出が必須とされている
  • 紹介状・検査データがないとセカンドオピニオン先の医師が正確な判断を下しにくい
  • 主治医に相談せず自力で手配を進めることで、治療の開始や継続が遅れてしまうおそれがある
  • 内緒にすることがかえって主治医との信頼関係を損なう

国立がん研究センターをはじめ、セカンドオピニオン外来を設置している医療機関の多くは、申込み時に主治医からの紹介状(診療情報提供書)の提出が必須です。紹介状がなければ予約自体を受け付けてもらえないケースが大半で、受診先を一から探し直す手間と時間がかかります。

また、セカンドオピニオン先の医師は紹介状や検査データなどの客観的な資料をもとに意見を述べるため、これらがない状態では正確な判断が難しく、セカンドオピニオン本来のメリットが大きく損なわれてしまいます。主治医を介さず自力で準備を進めると、どうしても時間がかかり、特にがんのような進行性の疾患では治療開始の遅れが予後に影響するおそれもあるでしょう。

セカンドオピニオンの結果を踏まえて主治医と今後の治療方針を相談するのが一般的な流れであるため、最初から正直に伝えると、結果的にその後の治療もスムーズに進みます。

主治医に伝えるのが不安なときの対処法

セカンドオピニオンは社会的にも広く認知された患者の権利であり、制度として認められているものです。医師もセカンドオピニオンの意義は理解していますから、本来は遠慮する必要はありません。とはいえ、気持ちの面で言い出しにくいこともあるでしょう。そんなときは、以下のような方法を検討してみましょう。

  • 「先生の説明は理解しているのですが、自分自身の理解をもう少し深めたいので、他の先生のご意見も聞いてみたいと思っています」のように、不信感からではなく前向きな姿勢として伝える
  • 担当医に直接は話しづらい場合、外来の看護師や医療機関の相談窓口(医療ソーシャルワーカーなど)に先に相談し、伝え方を一緒に考えてもらう
  • がん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」に電話で相談する(がんに関するセカンドオピニオンの場合)

主治医の多くも、患者さんが納得して治療を受けることを望んでいます。後ろめたさを感じる必要はありませんので、安心して活用を検討してみてください。

治療への理解のためにセカンドオピニオンの活用検討も

セカンドオピニオンをより効果的に活用するためには、まず、担当医の最初の意見=「ファーストオピニオン」を十分に理解しておくことが大切です。ファーストオピニオンで自分の病状、進行度、なぜその治療法を勧めるのか※1を十分に理解したうえでセカンドオピニオンを聞くことで、治療への理解が深まるのです。

皆様が「セカンドオピニオン」について十分に検討され、幅広い選択肢の中から最善の策を講じる一助となりますことを心から願っています。

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セカンドオピニオンに関するよくある質問

  • セカンドオピニオンは何回でも受けられますか?
    回数に制限はなく、「サードオピニオン」として3人目の医師に意見を求めることも可能です。ただし、受診のたびに自由診療の費用がかかること、複数の異なる意見が出た場合にかえって迷ってしまう可能性がある点には注意が必要です。治療開始のタイミングが遅れるリスクもあるため、担当医と相談しながらスケジュールを意識して利用しましょう。
  • セカンドオピニオンを受けた結果、別の病院に転院することはできますか?
    セカンドオピニオンを受けた結果、その病院での治療を希望する場合は転院することもできます。ただし、セカンドオピニオンは転院を前提とした制度ではなく、あくまで意見を聞く場です。転院を希望する場合は、まず現在の担当医にその旨を伝え、改めて紹介状の作成など必要な手続きを進める流れとなります。
  • がん保険などの民間保険にセカンドオピニオンのサービスが付いていることはありますか?
    がん保険や医療保険の付帯サービスとして「セカンドオピニオン手配サービス」を提供している保険会社もあります。保険会社が提携する専門医を紹介してくれたり、相談料を補助してくれたりするケースもあります。加入中の保険がある場合は、契約内容を一度確認してみましょう。

※1 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「セカンドオピニオンを活用する」より引用

※2 出典:国立がん研究センター東病院「セカンドオピニオンを受けるには」より

  • 監修者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 荒木 和音

    荒木 和音(あらき かずね)

    金融分野専門ライター
    ファイナンシャル・プランニング技能士2級
    保険代理店にて個人・法人向けの営業およびリスクコンサルティングなどに計10年以上従事したのち、金融ライターとして独立。大手証券会社・保険会社・大手金融メディアでの記事執筆・監修などを手がける。
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