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更新:(公開:2016年4月25日)

医療保険の入院給付金は日額いくら必要?入院でかかる費用と合わせてFPが解説

執筆者

加藤 梨里
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー >プロフィールを見る

入院費用はいくらかかる?医療保険の入院給付金日額の決め方

医療保険の多くは、加入する際に、入院給付金の日額をいくらにするかを決める必要があります。広告やパンフレットなどでは日額5,000円や10,000円の加入例をよくみかけますが、自分にとって最適な金額はいくらなのでしょうか? 入院にかかる費用と合わせて、医療保険の給付金日額の考え方をFPが解説します。

医療保険の入院日額、加入者平均は約1万円

まずは、医療保険に加入している人がいくらくらいの入院日額を選んでいるのかをみてみましょう。

生命保険文化センターの「生活保障に関する調査(令和元年版)」※1によると、医療保険に契約している人の入院給付金日額の平均額は9,800円です。日額1万円程度の保険に加入するのが標準的ということがわかります。

また入院経験がある人のうち、入院でかかった自己負担費用や逸失収入に、生命保険を充当した人は約63%という結果もあります。 このうち、かかった費用の全額を生命保険で充当した人は4割を占めていて、生命保険が入院時にかかる費用の大きな支えになったことがうかがえます。

実際に入院したら、自己負担はいくらかかる?

では、入院した時にはいくらくらいの費用がかかるのでしょうか。

1回の入院費用は平均約21万円

上記の調査によると、過去5年間に入院をした人が医療費や差額ベッド代などにかけた自己負担費用は、平均で約21万円。分布を見ると、「10~20万円」(30.6%)や「5~10万円」(25.7%)という人が多く、半数以上を占めています※1

直近の入院時の自己負担費用
直近の入院時の自己負担費用

【集計ベース】過去5年間に入院し、自己負担費用を支払った人 (高額療養費制度を利用した人+利用しなかった人(適用外含む)) ※治療費・食事代・差額ベッド代に加え、交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)や 衣類、日用品などを含む。高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額

出典:生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」

1日あたりの入院費用は平均約2.3万円

この費用を入院日数で割って1日あたりに換算すると、平均は約23,000円です。分布を見ると、「10,000円~15,000円未満」(24.2%)が最も多く、約半数の人は1日あたり15,000円までにおさまっているようです。 一方で、約16%の人は1日あたり4万円以上など、半数弱の人は15,000円以上の日額を自己負担したこともわかります。

直近の入院時の1日当たりの自己負担費用
直近の入院時の1日当たりの自己負担費用

【集計ベース】過去5年間に入院し、自己負担費用を支払った人 (高額療養費制度を利用した人+利用しなかった人(適用外含む)) ※治療費・食事代・差額ベッド代に加え、交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)や 衣類、日用品などを含む。高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額

出典:生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」

入院にはどんな費用がかかる?

上記の費用には、治療費・食事代・差額ベッド代に加え、交通費や衣類、日用品などの費用が含まれています。入院時には入院基本料や病気・ケガの治療費以外にも、入院生活を過ごすためのさまざまな費用がかかるのです。おもな費用について、くわしくみてみましょう。

1.医療費(公的保険のきく部分)

病気やケガをしたとき、公的保険のきく治療なら、入院でかかる入院基本料のほかに手術代、検査代、診察代、投薬料など医療費の自己負担は、原則として3割(70歳未満の場合)です。

自己負担割合は抑えられていますが、大がかりな手術をしたときや入院が長期間になった場合などには、3割負担でも請求額が高額になることがあります。このようなときには「高額療養費制度」といって、1ヶ月あたりの自己負担限度額を超えて支払った医療費があとで健康保険から戻ってきます。ですから、高額療養費制度の上限額までが、実質的に負担する医療費になります。

2.先進医療や自由診療費(公的保険のきかない部分)

保険がきかない治療を受けたときには、医療費の全額が自己負担になります。先進医療や自由診療の治療、検査、手術、薬などです。病気・ケガの種類や状況、治療を受ける人の希望などによって異なりますが、一部には数十万円や100万円以上の自己負担になるケースもあります。

3.差額ベッド代

いわゆる「大部屋」と呼ばれる6人部屋など、一般病室のベッド代は入院基本料に含まれますが、4人以下の部屋に入ったときには原則として差額ベッド代が別途請求されます。差額ベッド代は、全額が自己負担になります。

厚生労働省※2のまとめによると、1日あたりの差額ベッド代は平均で6,527円。人数の少ない部屋ほど請求額が高く、個室(1人部屋)では1日の平均額は8,000円以上になっています。 差額ベッド代は各病院が定めており、高額なところでは最高で1日約38万円という部屋もあるようです。

4.食事代

入院した病院で提供される食事も、全額が自己負担です。ただし自己負担額は一律に決まっていて、1食あたり460円が基本です※3。住民税非課税世帯など、所得によっては負担額がより低額に抑えられています。 なお病院の食事以外に自分で購入した食品は、全額自己負担です。

5.入院生活中の日用品・衣類などの費用

入院するときにはパジャマやスリッパ、着替えや歯ブラシなど身の回りの生活用品が必要です。入院前から使っているものがあればそれを持っていくことができますが、新たに購入すればその費用がかかります。

また、病室にあるテレビや冷蔵庫を利用する場合には、利用費用を病院に支払うのが一般的です。これらは全額が自己負担になります。

6.家族のお見舞いの交通費や食事代など

家族に入院先へお見舞いに来てもらうと、交通費がかかります。また面会時に一緒に食事をする場合には、家族の食事代もかかります。 子どもや介護が必要な家族と同居している場合には、入院中の留守宅を任せるために家事代行やベビーシッターなどの費用がかかることも考えられます。

医療保険の入院日額はいくら必要?

これらの費用を踏まえたときに、医療保険に付加する入院給付金の日額はどのように考えれば良いでしょうか。冒頭のように、医療保険に加入している人の平均額は日額1万円ですが、同調査で実際にかかった自己負担費用のデータをみると、1日あたり平均で2万円以上となっています。

しかし医療保険は、入院日額を高く設定するほど、契約中に払い込む保険料も高くなります。もしもの入院時に手厚い保障があれば安心ですが、月々の保険料が家計に過剰な負担になるのも避けたいところです。

また、入院費用は治療内容や入院中の過ごし方によっても変わってきます。 特に個人差が大きくなりがちなのが、差額ベッド代や日用品、家族のお見舞いなどの費用です。全額が自己負担になりますし、日頃の生活スタイルによってお金のかけ方にも違いがあるでしょう。

日額1万円や2万円といった平均的なデータは参考にしつつも、ご自身やご家族がもしもの入院時にはどんな入院生活を過ごしたいか、また家族にはどんな影響があるかをイメージして、保険で備えたいお金を検討するとよいのではないでしょうか。

入院時の公的補助や入院生活のイメージをもとに、医療保険の検討を

入院をしたときにかかる費用のうち、保険がきく医療費や病院の食事代には自己負担の上限があります。ご自身やご家族が入院したときに、自己負担がどれらいまでになるかを、世帯収入などをもとに確認しておきましょう。

また、医療費や食事代以外で入院中にどのような費用が必要になるかも、ご自身の生活スタイルに合わせて確認しておくとよいでしょう。想定される自己負担額を貯蓄でまかなえるかも含めて、医療保険を検討してみてはいかがでしょうか。

今、みんなが選んでいる
今、みんなが選んでいる

※1 出典:生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」
※2 出典:厚生労働省「中央社会保険医療協議会 総会(第488回)」
※3 出典:厚生労働省「平成28年4月から 入院時の食費の負担額が変わります」

  • 執筆者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
    マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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