更新:公開:2016年5月9日

【FPが解説】難病になったら受け取れる生命保険、難病でも入れる生命保険まとめ

執筆者:
加藤 梨里|ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、健康経営エキスパートアドバイザー

【FPが解説】難病になったら受け取れる生命保険、難病でも入れる生命保険まとめ

難病にかかったとき、治療をするとき、なによりも心配なのは病気が治るかどうかではないでしょうか、同時に、治療にかかるお金の不安も出てくるかもしれません。経済的な負担を軽減するには、公的な補助制度や民間の生命保険の活用が考えられます。
ここでは、難病になったときの生命保険について解説します。

難病・指定難病とは?

難病は、かかることがまれで、発病の原因などが明らかでなく、治療方法が確立していない病気のことを指します。膠原病やギランバレー症候群、パーキンソン病など、比較的一般にも名前の知られた病気もありますが、耳慣れない病名のものも多数あります。症例数が少ないため治療方法を確立するための医学研究に時間がかかることなどから、治療には長期間の療養が必要になることが少なくありません。

そこで、難病のうち患者数が少なく一定数に満たない、客観的な診断基準が確立しているといった要件に当てはまるものは「指定難病」といって、治療にかかる医療費が補助される制度(難病医療費助成制度)があります。
一般的な病気でも医療費の補助制度はありますが、特定の難病についてはより医療費の自己負担が少なくなるしくみになっています。

指定難病の例

指定は厚生労働省が行っており、2021年10月現在は約300種類が指定されています。

指定難病の例
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • パーキンソン病
  • 多発性硬化症/視神経脊髄炎
  • もやもや病
  • 天疱瘡
  • 悪性関節リウマチ
  • 全身性エリテマトーデス
  • ベーチェット病
  • サルコイドーシス
  • クローン病
  • 潰瘍性大腸炎
  • 先天性ミオパチー
  • 筋ジストロフィー
  • 先天性魚鱗癬
  • 胆道閉鎖症
  • 遺伝性自己炎症疾患
  • クッシング病
  • 甲状腺ホルモン不応症
  • 原発性胆汁性胆管炎
  • 後縦靭帯骨化症

出典:厚生労働省「指定難病病名一覧表」より一部抜粋

難病になると受け取れる生命保険の保険金・給付金

もしも難病にかかったとき、生命保険はどのように受け取れるのでしょうか。

契約している保険の内容にもよりますが、基本的には難病以外の病気と同じです。治療のために入院したときには入院給付金、手術を受けたときには手術給付金の対象になります。

入院給付金

難病を含め、病気やケガで入院したときに給付されます。
入院日数に応じて支払われるタイプや、日数にかかわらず一律の金額が支払われるタイプ、治療にかかった費用の実費が支払われるタイプなどがあります。

手術給付金

治療のために手術を受けた際に給付されます。
手術の内容によって、入院給付金の日額の10倍や20倍など、金額が変わるものもあります。

難病により上乗せされることがある給付金

一部の難病では、保険の契約によっては上記とは別に給付金が上乗せされることがあります。
ごく限られてはいますが、保険会社によっては「特定難病特約」のように、所定の難病にかかったときに給付される特約をつけられる保険があります。

あるいは、女性特有の病気で入院や治療をしたときに給付される「女性疾病特約」などの対象になることもあります。難病のなかでは、甲状腺の障害による病気や、全身性エリテマトーデス、関節リウマチといった病気の一部が該当する可能性があります。

先進医療給付金

また、治療や検査のために先進医療を受けた場合は、先進医療特約の対象になることもあります。
先進医療は国が指定する病気に対して所定の医療技術をもちいて行うもので、一部の難病でも先進医療による治療を行うことがあります。加入している生命保険に先進医療特約がついていると、かかった医療費の実費が給付されます。

難病になっても入れる生命保険

上記は、生命保険に加入している人が難病になったときに受けられる可能性のある保険金・給付金ですが、では、すでに難病を抱えている人や、難病にかかったことがある人がこれから生命保険に加入することはできるのでしょうか?

原則として保険の加入時には健康に関する告知が必要で、持病がある場合には一般的な生命保険には加入できない可能性があります。
しかし一部には難病を含め、病気にかかったことがある人や治療中の人が加入しやすい保険があります。

難病でも申し込める死亡保険

万一の死亡時に保険金が支払われる死亡保険のなかには、告知事項の少ない「引受基準緩和型」や、告知のない「無選択型」というタイプがあります。
告知があるものは難病にかかった時期や病名などによって加入できないことがありますが、告知のないタイプは健康状態にかかわらず申し込むことができます。

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難病でも申し込める医療保険

病気にかかったときや入院したときに給付を受けられる医療保険にも、告知事項が少なく病気になった人が入りやすいものがあります。

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いずれも、申込や告知の内容によっては加入ができないことや、特定の病気や部位については保障の対象外とするなど、契約に条件がつくケースもありますが、標準的な生命保険に比べると入りやすくなっています。

加入の審査は各保険会社が行いますので、詳しいことやご自身のケースでの加入可否については、保険会社に問い合わせてみるといいですね。

難病治療への備えを、生命保険で対応

病気への不安、治療が長引く不安、そして病気と付き合いながら生活していくうえでのお金の不安は小さくありません。公的な医療費の補助制度を活用し、経済的な負担をできるだけ抑えたいものです。しかし難病への医療費の助成制度には所定の手続きが必要で、補助を受けられるまで時間がかかることがあります。また、難病の種類や症状によっては対象外になることもあるようです。そのような場合に、生命保険を活用できると安心ではないでしょうか。

万が一に備えて、あなたにぴったりの保険をさがす

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※1 出典:厚生労働省「指定難病の要件について」
※2 出典:厚生労働省「難病対策」

参考:難病情報センター

  • 執筆者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
    マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。

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カテゴリー:持病のある時・生命保険の選び方
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