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ユーザー車検ってお得なの?【後編】ユーザー車検の注意点

執筆者

山田 弘樹
モータージャーナリスト、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 >プロフィールを見る

ユーザー車検ってお得なの?【後編】ユーザー車検の注意点

ママ友がユーザー車検を利用していて、「すごく節約になるわよ」と、私にもユーザー車検を勧めてきます。そんなに簡単に誰でもできるものなのでしょうか? もし自分にもできるのならやってみたいのですが、ユーザー車検のメリットとデメリットを、初心者にもわかりやすく教えて下さい。

(30代会社員・女性)

ユーザー車検は日頃のメンテナンスと合わせて行うことが大切

検査の流れはユーザー車検ってお得なの?【前編】車検の中身を知ろうのとおりですが、質問者さんが一番気になるのはやはり費用面のことではないでしょうか。

ユーザー車検は法定費用だけで済んでしまう?

例えばディーラーに任せた場合と自分でやった場合では、どのくらい費用が異なるのか?
まずどこで車検を受けても変わらないのは、法定費用です。

自動車重量税:車両重量によって価格が決まります。またエコカー減税や、13年経過車でも金額が異なります。

自賠責保険料:自動車を保有する全ての人に加入が義務付けられている保険で対人の損害を補償するもの。

検査手数料:検査場で検査を行う際に必要な書類に貼る印紙・証紙代金。軽自動車1,400円、小型自動車1,700円、小型自動車以外1,800円。

そして、ちょっと乱暴な言い方をすると、ユーザー車検を利用した場合、車検費用はこれだけで済んでしまう場合があります。

でも「えっ、これだけでいいの!? やってみよう!」 というのは、ちょっとストップ

慣れていれば費用も時間も削減される

私はこれまでに5回ほどユーザー車検を利用しています。必要書類の記入は代書屋さんにお任せし、車検の前に、近くにある「予備車検場」で、あらかじめヘッドライトの光軸調整などを確認しています。こうしておくことで車検を受け直す手間も省くことができます。

初めてユーザー車検を受けたのはもう10年以上前になりますが、回を重ねるごとに車検のシステムも進化しましたし、不安なら「初めてです」と言えば、とても親切に流れを教えてくれます。

私が一番最近、ユーザー車検を受けた時の費用は、法定費用、代書屋、予備車検を合わせておおよそ6万円でした(クルマはBセグメントの小型車)。

これをディーラーにお願いするとどうでしょうか……。まずディーラーにクルマを持ち込まなければいけないですし、金額も1.5倍~2倍くらい掛かるかもしれません。 それがユーザー車検であれば、スムーズに行けば半日で終わってしまいます。

ユーザー車検は日頃からメンテナンスしている方が利用するもの

エンジンルームを見る女性

しかしながら、やはりユーザー車検は誰にでもお勧めできるものではありません
なぜなら車検とは、あくまで国の定めた保安基準に適合しているかどうかを検査するものでしかないからです。

一方、ユーザーには法律で定められた法定点検を行う義務があります。一年ごとに行う12ヶ月点検と、2年毎に行う24ヶ月点検です。
点検をしないことによる罰則はありません。しかし多くの場合ディーラーは、車検と同時にこの24ヶ月点検を行ってくれるのです。

私の場合は仕事がら、普段からこまめに自分のクルマをチェックし、必要があれば車検に関係なく事前メンテナンスをしています。だからユーザー車検時に掛かる費用はほぼ法定費用で済んでいますが、それまでに掛けたメンテナンス費用を考えれば、ディーラー車検に出したのと、ほぼ同じかそれ以上になるのではないでしょうか。

つまりユーザー車検は、普段からクルマの状態を安全に保ててこそ利用するべきもの。「車検に通す」ためだけが目的であれば、むしろ整備が行き届かない可能性を考えても利用しない方がよいと私は思います。

ディーラーや工場にきちんと利用することが節約にもつながる

何よりも必要なのは信頼のおけるディーラーや工場に整備をお願いすることで、交換部品が多い場合などは、遠慮しないでその理由をしっかり聞く。そして過剰なものは断り、必要なものにはしっかりお金を掛けて欲しい。もっと言えば普段から点検に出しておくことで、車検時の予算を低くおさえることが可能になるのです。

ですから12ヶ月点検はもちろん、オイル交換やちょっとしたメンテナンスのためにディーラーをこまめに利用するのは、むしろ節約を促す賢い方法だと私は思います。

  • 執筆者プロフィール

    モータージャーナリスト 山田 弘樹

    山田 弘樹(やまだ こうき)

    モータージャーナリスト
    日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員
    自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経験。数々のレースにも参戦。2018年「スーパー耐久富士スーパーテック24時間」ではドライバーとして2位獲得。執筆活動、レースレポート、ドライビングスクール等の講師、メーカー主催イベントの講演など行う。
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