高速道路での車線変更、ポイントはハンドルの操作!
山田 弘樹
モータージャーナリスト、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 >プロフィールを見る
前回、「苦手な車線変更を上手にするには?」というお便りを頂きました。
街中での車線変更は、何よりも「意思表示」が大切。慌てたり、無理に入ったりするくらいなら、諦めることも必要ですよ、というお話をしましたね。
ということで今回は、「高速道路での車線変更」についてお話をしましょう。
記事の目次
高速道路はハンドルのゆっくり操作がポイント
高速道路の車線変更も、基本やることは街中となんら変わりません。
ではなぜ高速道路になると、街中よりも緊張感が高まるのか?それはずばり、速度が高いからだと思います。そして「次のインターチェンジで降りなきゃ!」と焦ってしまうからでしょう。
つまりここで大切になるのは、まず自分の進む方向を、少しだけ先取りしてイメージしておくことです。
ちなみに私はかなりの方向音痴なのでこれが苦手ですが(笑)、そんな場合はナビ指示を前もって確認しておきます。
車線変更の動作は3つ!
また車線変更をする上で、技術的に難しさを感じている方も多いと思います。
車線変更に必要な動作は大きく分けて
- 変更する車線への、前方と後方のスペース確認。
- ウインカーの作動
- ハンドルを切りながら、移りたい車線の速度に合わせること
の3つです。特に追い越し車線へ出るときや、合流車線へ出るときは、速度を乗せて行くことが必要です。
そしてこの3つの動作を同時に行わなくてはいけないから、苦手と感じてしまうのではないでしょうか?
緩やかなハンドル操作がポイント
私は合流のとき「なるべく緩やかなハンドル操作で車線変更する」ことを心がけています。言い換えると「急ハンドルは絶対しない」ことになります。
走行車線を走っているとしましょう。
前のクルマを追い越すために追い越し車線に出るとき、①追い越し車線のスペースを確認し、②ウインカーを作動させ、③ハンドルを切るわけですが、このときゆっくりハンドルを切りながら、加速して行くのです。
それは真横に移動するのではなく、斜めに進む感じ。
曲がる角度が緩くなることでクルマの動きは穏やかになり、速度も乗せやすくなります。速度が乗せやすいとゆったり余裕を持って、追い越し車線に出ることができると思います。
高速道路も前方・後方確認で「スペース確保」が大切
ただしこれをするためには、①のスペース確認や後方確認をきちんとしている必要があります。
逆を返せば、急ハンドルを切って車線変更をするような状況は、「後方車両が来ないうちにサッと入らなきゃ!」と焦ってる場合が多いのではないかと思うのです。
高速道路でカーブを走るとき、ハンドルを急に切ったら危ないですよね? それと同じで、車線変更もひとつのカーブとして捕らえ、ゆっくりとハンドルを切ってみましょう。
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執筆者プロフィール
モータージャーナリスト
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経験。数々のレースにも参戦。2018年「スーパー耐久富士スーパーテック24時間」ではドライバーとして2位獲得。執筆活動、レースレポート、ドライビングスクール等の講師、メーカー主催イベントの講演など行う。