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更新:(公開:2024年2月7日)

マンション・一戸建ての水漏れ事故に対応できる、火災保険の補償をくわしく解説

執筆者

荒木 和音
ファイナンシャルプランナー、ファイナンシャル・プランニング技能士2級 >プロフィールを見る

マンション・アパートの水漏れ事故に対応できる、火災保険の補償をくわしく解説
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マンションや一戸建てに住んでいるときに、水漏れ事故を起こしてしまったら、加入している火災保険では対応できるのでしょうか?

水漏れ事故に対応できる火災保険の補償内容を解説します。

水漏れ事故を起こしたときに対応できる保険は?

洗濯機のホースが外れたまま洗濯機を運転してしまった、お風呂にお湯をためようと放水したまま放置してしまったようなとき、マンションや一戸建てでは水漏れ事故につながることがあります。

自分の家財だけでなく、部屋の床や壁が水に濡れてしまったり、下の階の部屋にも漏水させてしまったりして、多方面に損害が広がってしまうことがあります。

火災保険には、それぞれの損害に対応できる補償をつけることができます。

下の階の住人への賠償

洗濯機のホース外れや蛇口の閉め忘れなど、不注意が原因で、下の階や周囲の部屋に損害を与えてしまったときには、その損害への賠償責任を負う可能性があります。そのようなときに対応できるのが、火災保険などの特約としてセットできる「個人賠償責任補償」です。

個人賠償責任補償は、火災保険のプランにセットされているか、契約時にオプション付加して加入する補償です。自動車保険や傷害保険などのオプションとして加入できることもあります。

火災保険にセットする場合、保険金額は1億円や2億円となっているのが一般的で、この上限の範囲内で、他の人に対して支払う賠償金が保険から支払われます。賃貸向けの火災保険(家財保険)の中には保険金額1,000万円に設定されているものもあります。

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借りている部屋の賠償(賃貸の場合)

賃貸マンションや賃貸アパートに住んでいる場合には、借りている部屋で水漏れを起こしてしまったときには、床の修繕や壁紙・畳の張り替えなどの費用を借主が負担することがあります。

賃貸向けの火災保険(家財保険)では、このような事故で貸主(大家さん)に対して法律上の損害賠償責任を負ったときに対応できる「借家人賠償責任補償」という補償を原則としてセットして加入します。

借家人賠償責任補償の保険金額は、1,000万円や2,000万円などのプランが一般的です。大家さんへの損害賠償責任を負ったときには、契約している限度額の範囲で、賠償額が支払われます。

また、借りている部屋の修理費用を負担した際に対応できる「修理費用補償」という補償も、賃貸向けの火災保険に基本的にセットされています。保険金額は100~300万円のものが中心です。

借家人賠償責任補償や修理費用補償で対象になる事故は、火災や破裂などのほか、水漏れが対象になるプランもあります。
この場合、賃貸マンションやアパートで水漏れ事故を起こしてしまったときに、借りている部屋の賠償に保険を活用できる可能性があります。

具体的な対応方法や流れを、保険会社に相談してみましょう。

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自分の部屋の補償(持家の場合)

分譲マンションや一戸建てなど持家に住んでいる場合、自宅で起こしてしまった水漏れでフローリングなど床の張り替えなどが必要になる事もあります。

マイホームの火災保険では火災や落雷、破裂などが基本補償に含まれているのが一般的ですが、オプションとして水濡れを補償対象に追加して契約することもありますので、契約中の火災保険の内容を確認してみましょう。

なお、分譲マンションで火災保険の対象になるのは、原則として専有部分です。建物の外壁、廊下、エレベーター、壁の内側を通る配管などの共用部分は、管理組合が一括して契約する火災保険でカバーできます。

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自分の家財の補償

水漏れを起こしてしまったときには、部屋の損害だけでなく自分の持ち物・家財が水浸しになったり、壊れたりすることもあります。そんなときには、自分が加入している家財保険で補償を受けられる可能性があります。

対象になるのは火災保険のうち、家財を対象にした家財保険で、水濡れ補償が含まれている場合です。自宅の家具や家電などが、水漏れによって濡れて壊れたり使えなくなってしまったときに、保険金が支払われます。

水漏れ事故で損害を与えた場合は示談交渉サービスが使えることも

水漏れ事故を起こして、被害を受けた相手に対して損害賠償責任を負ったときには、賠償金の支払いなどについて相手方と交渉が必要になります。

火災保険の一部には、その際に本人に代わって示談交渉を進めてもらう「示談交渉サービス」がついていることがあります。

水漏れ事故を起こして、火災保険の個人賠償責任補償や借家人賠償責任補償を利用する場合に、事故受付の窓口で示談交渉サービスについても相談してみるといいのではないでしょうか。

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水漏れが発生した時に受け取れる保険金の相場は?

水漏れで火災保険を利用した場合、受け取れる保険金は被害の状況や契約内容によって異なります。

水漏れの保険金に一律の相場はない

火災保険から支払われる保険金は、原則として水漏れによって生じた損害をもとに算定されます。

例えば、同じ水漏れでも、壁紙の一部を張り替えるだけで済むケースと、床材や天井まで交換しなければならないケースでは修理費が異なります。また、家具や家電まで濡れて使用できなくなった場合は、家財の補償状況によっても受け取れる金額が変わります。

実際の保険金額を知りたい場合は、被害箇所を確認したうえで修理業者から見積もりを取り、保険会社に査定してもらう必要があります。

水漏れの保険金額はどのように決まる?

水漏れ事故が発生すると、保険会社は事故の原因や被害状況、修理見積書などを確認して損害額を算定します。そのうえで、契約している補償内容や保険金額、免責金額などをもとに、実際に支払われる保険金が決まります。

このため、修理業者から提示された見積額と同額の保険金を受け取れるとは限りません。保険会社が認定した損害額が見積額を下回る場合や、免責金額が設定されている場合には、受け取れる保険金も少なくなります。また、保険の対象となっていない修理や、事故と直接関係のないリフォーム費用などは補償されません。

さらに、給排水管の経年劣化が原因の場合など、そもそも火災保険の補償対象とならないケースもあります。

水漏れ被害で支払われる保険金の具体例

例えば、給排水設備の事故によって床と壁が水濡れし、修理費として50万円かかるケースを考えてみましょう。

保険会社が50万円を損害額として認定し、免責金額が5万円に設定されている契約であれば、45万円が支払対象となる可能性があります。

水漏れで火災保険を活用する際の注意点

火災保険を利用する際は、水漏れが発生した原因と、損害が生じた箇所の両方を確認しましょう。

自然災害による水漏れは水災や風災で補償される

火災保険では、同じ「水による被害」であっても、事故の原因によって適用される補償が異なります。例えば、豪雨による洪水で床上浸水した場合は水災、台風で屋根が破損し、そこから雨水が入り込んだ場合は風災として扱われるのが一般的です。

保険金を請求する際は、水漏れが給排水設備の事故によるものなのか、自然災害によるものなのかを確認しましょう。

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不注意が原因の場合、自分の部屋や家財は補償されない

火災保険の「水濡れ補償」が対象とするのは、給排水設備に生じた事故、または他人が占有する部屋で生じた事故による水濡れ損害です。

蛇口の閉め忘れなどにより水があふれたケースは、設備が壊れたわけではなく使用者の不注意によるものです。そのため、床や壁の張り替え費用、水に浸かった家電の買い替え費用などについて、保険金が支払われないことがあります。
一方で、階下の住人への賠償は、たとえ不注意が原因であっても個人賠償責任補償で対応できるケースが一般的です。

経年劣化の場合は補償対象外になりやすい

給排水管や建物の老朽化など、時間の経過による劣化が原因で発生した水漏れは、火災保険の補償対象外となるのが一般的です。

火災保険は、原則として突発的な事故によって生じた損害を補償する保険です。そのため、配管の腐食や防水設備の劣化など、徐々に進行した損傷については保険金が支払われない可能性があります。

水漏れが発生した際は、修理業者の点検結果や写真などを残し、原因を確認できるようにしておくと、保険会社への事故状況の説明もしやすくなります。

水漏れの原因そのものは補償されない場合がある

火災保険で水濡れによる損害が補償されても、水漏れを引き起こした設備そのものの修理費まで補償されるとは限りません。

例えば、給水管が突然破損して水が漏れ、床や壁が濡れた場合、床や壁の修理費は水濡れ補償の対象となる可能性があります。一方、破損した給水管そのものの交換費用は補償対象外となることがあります。

給排水設備自体に発生した破損については「破損・汚損」などの補償項目でカバーできる商品もあるため、契約内容を保険会社に確認しておきましょう。

漏水トラブルに備えて火災保険の補償内容を確認

マンションやアパートで水漏れ事故を起こしてしまったときには、自分の持ち物の被害のほか、下の階の住人や大家さんへの賠償など、さまざまな対応に追われる可能性があります。

経済的な負担も膨らむ恐れがありますので、漏水トラブルへの備えができているか、契約している火災保険の内容を確認してみましょう。

いざというときには、対処方法について保険会社に相談や確認をしてみるといいですね。

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マンション・一戸建ての水漏れ事故に関するよくある質問

  • マンションで水漏れ事故を起こした場合、火災保険で対応できますか?

    マンションで水漏れ事故を起こした場合、下の階への賠償には「個人賠償責任補償」、借りている部屋の修繕費には「借家人賠償責任補償」や「修理費用補償」など、状況に応じた補償を活用できます。契約している火災保険の内容を確認しましょう。

  • 一戸建てで水漏れが発生した場合も火災保険は使えますか?

    一戸建て(持家)の場合も、水漏れによる床や壁の修理費は「水濡れ補償」をオプションで付加していれば対応できます。基本補償には含まれない場合もあるため、契約中の火災保険の内容を確認してみましょう。

  • 水漏れの保険金はいくらもらえますか?

    水漏れの保険金額に一律の相場はなく、被害状況や契約内容によって異なります。損害額から免責金額を引いた額が支払われるのが基本で、例えば損害額50万円・免責5万円の契約であれば45万円が支払対象になる可能性があります。

  • 自然災害による浸水も水漏れ補償の対象になりますか?

    豪雨による洪水などの自然災害が原因の場合は「水災」の補償対象です。一方、台風などによる屋根や窓の破損にともなって雨水が侵入した場合は、「風災」で補償されることがあります。いずれも、給排水設備の事故による「水濡れ」とは適用される補償が異なります。

    どの補償が使えるかは原因次第ですが、自分で見分けるのは難しいこともあるため、まずはご契約の保険会社や代理店に相談してみましょう。

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  • 執筆者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 荒木 和音

    荒木 和音(あらき かずね)

    金融分野専門ライター
    ファイナンシャル・プランニング技能士2級
    保険代理店にて個人・法人向けの営業およびリスクコンサルティングなどに計10年以上従事したのち、金融ライターとして独立。大手証券会社・保険会社・大手金融メディアでの記事執筆・監修などを手がける。
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