ペット保険に加入する際には、年齢や健康状態などについて、加入できる条件が定められています。
具体的にはどのような条件があるのでしょうか?新規契約時だけでなく、更新時にも条件はあるのでしょうか?
ペット保険の加入条件の内容について解説します。
ペット保険の加入には条件がある
ペット保険に加入する際には、各保険会社が各商品について定めている条件を満たす必要があります。
これは、加入者から公平な保険料を徴収できるように、保険金支払いに関する危険度を一定程度管理するなどの理由からです。
加入条件を満たさないと、原則としてペット保険には入れないことになっています。
詳細は各商品によって異なりますが、一般的に、加入条件としては下記のような項目があります。
年齢
多くのペット保険は、新規契約できるペットの年齢に上限を設けています。
上限年齢を8~10歳前後とする商品が中心ですが、なかには高齢期に加入できるものもあります。
年齢の下限についても、0歳から加入できるものが多いですが、「生後30日」など細かな条件を設けているペット保険も一部にあります。
飼育の目的
ペット保険に加入できる動物は、基本的に愛玩目的のペットに限られます。
興行用や闘犬など、事業目的の動物は加入できないことが多いようです。
健康状態
ペット保険に加入できるのは、原則として健康な動物のみです。
申込時の健康状態や既往歴を確認するために、申込時には健康に関する告知が必要です。書面または申込画面で、健康状態に関する複数の質問事項に回答します。
持病がある、既往歴があるといった場合には契約ができなかったり、補償が制限される場合があります。
他の保険契約
新規でペット保険に契約する際には、保険をかけるペットについて、申込時点で既に契約している他のペット保険がないかどうかも問われることが多いようです。
一部には、既に他の契約がある場合には加入ができないペット保険もあります。
また、既に契約があっても申し込めるペット保険もありますが、保険金を請求する際、同一の病気やケガの診療費について、複数のペット保険から重複して保険金を受け取ることはできません。
複数のペット保険に保険金を請求する場合でも、支払われるのは実際にかかった診療費の範囲内に限られることには注意が必要です。
ペット保険の更新に条件がある場合も
ペット保険は一度契約すると、次年度以降は契約が自動更新されるのが一般的です。
同じ補償プランで継続する場合、新規契約時と同じような健康告知は原則として不要で、同じ補償内容で更新できるペット保険もあります。ただし、なかには継続にあたって保険金の請求状況や病歴などをもとに、契約を継続できるかどうかを審査されるものもあります。
審査の結果、契約更新に影響が出る場合もありえます。
更新に条件が付くケース
病歴や保険金の請求状況などによって、特定の病気や特定の身体部位が補償の対象外とされる場合があります。
更新後の契約には、特定疾病・特定部位不担保特約、除外特約などという特別条件が付きます。指定された病気や身体部位を補償しないことを条件に、契約を更新することになります。
更新できないケース
継続審査の結果、契約を継続できない場合もあります。審査の基準は保険会社によって異なるようです。
また、年間の保険金の請求額が支払限度額に達すると保険が失効する保険会社もあります。保険が失効すると、その後、保険の更新はできません。
ペット保険の加入条件を確認してわが子に合った備えを
ペット保険に加入する際には、保険会社所定の条件を満たす必要があります。
いくつかの加入条件の中でも、特に健康状態は複数の項目への回答が求められたり、新規加入時だけでなく更新の可否にもかかわることがあり、重要な条件です。
契約するときには、申込先のペット保険の加入条件を確認して、手続きを進めましょう。
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執筆者プロフィール
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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