愛犬や愛猫の調子が悪く、動物病院に連れていきたい。でも、まだペット保険に申し込んだばかり…。
そんなとき、治療にペット保険は使えるのでしょうか?ペット保険の一部には、補償が開始されるまでに待機期間が設けられているものがあります。
いつから補償を受けられるかに関わるものですので、内容を確認しておきましょう。
ペット保険の待機期間とは?
待機期間とは、ペット保険の契約が開始してから所定の間、補償を受けられない期間のことです。
初めてペット保険に加入するときに設定されるもので、待機期間中に病気をして動物病院を受診した場合に、保険会社から保険金が支払われないのが基本です。
ペット保険に申し込んでから補償が開始されるまでの期間や待機期間は、各ペット保険により定められています。
補償開始の流れ
保険会社によって待機期間が違う
待機期間は、保険会社により日数や対象が異なります。待機期間が設けられている場合、主に次のパターンがあります。
病気だけ待機期間があるパターン
病気のみに待機期間が設けられているパターンです。
病気については待機期間があるものの、ケガには待機期間がありませんので、ケガについては保険の開始日から補償が開始します。
病気の待機期間は30日程度のものが中心ですが、がんについては90日、120日など待機期間の日数が区別されている場合もあります。
待機期間がないパターン
病気、ケガともに待機期間がないパターンです。
ペットショップなどの店頭で扱う専用のペット保険や、一部のペット保険で扱っています。保険が開始すると、すぐに補償が開始されます。
待機期間中に病気・ケガをしたら補償される?
では、もしも待機期間中に病気になったら、ペット保険では補償を受けられないのでしょうか?
残念ながら、待機期間中は補償がまだ開始していないため、愛犬や愛猫などが病気で動物病院を受診しても、ペット保険の補償は受けられません。
ペット保険を使えるようになるのは、待機期間の終了後にかかった病気です。
ペット保険の申込から間もない時期に動物病院を受診する際には、契約中のペット保険の待機期間を確認してみましょう。
病院への受診日ではなく、発症日ベース
注意したいのは、補償されるのは待機期間後である補償開始後に発生・発症した病気に限られることです。
動物病院への受診が待機期間後であったとしても、もし、待機期間中にすでに病気にかかっていたような場合には、補償の対象にはなりません。
持病や先天性異常などについても、待機期間中を含め補償開始前から判明しているものは、基本的に補償の対象になりません。
ペット保険の待機期間と補償対象
ただし、病気だけに待機期間があり、ケガには待機期間がないペット保険に加入していて、保険の開始後すぐにケガをしたようなケースでは、ケガは補償対象になるのが基本です。
発生・発症日が待機期間よりも後かどうかと合わせて、契約しているペット保険の待機期間の内容を確認してみましょう。
申込直後に受診するときには待機期間の確認を
待機期間のあるペット保険では、補償を受けられるようになるまでに所定の期間がかかります。
申し込んだ直後の受診では、まだ保険の補償を受けられない可能性があります。
申し込みから補償開始までのスケジュールや、待機期間の設定は保険会社によって異なりますので、契約内容をしっかり確認してみましょう。
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執筆者プロフィール
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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