暑い季節になると、熱中症が心配です。犬や猫などのペットも、熱中症には十分に気を付けることが大切です。
犬や猫の熱中症の治療費、予防と対策について紹介します。
ペットも熱中症になる
犬や猫などの動物も、高温の環境では熱中症を引き起こすことがあります。
アニコム損保によると、熱中症によるペット保険の保険金の請求件数は5月から増え、7~8月がピークになるようです。
熱中症の月別診療件数
出典:アニコム損害保険株式会社「犬と猫の「熱中症週間予報」、4月18日から配信開始」
熱中症のリスクが高い犬種は特に注意
なかでも件数が多いのが犬で、猫と比べて大幅に多いことがわかります。
一般的に犬の中では、短頭種、大型犬、もともと寒い地域に住んでいた犬種などは熱中症のリスクに注意が必要と言われます。
同社の犬種別の保険金請求割合は、フレンチ・ブルドッグの割合が犬全体の平均の3倍以上となっています。
熱中症の犬種別請求割合
出典:アニコム損害保険株式会社「犬と猫の「熱中症週間予報」、4月18日から配信開始」
また、肥満気味であったり、高齢期であったり、一部の持病がある場合には熱中症のリスクが高くなることがあるようです。
熱中症になると治療費はどれくらい?
もしも、犬や猫などの動物が熱中症にかかったら、治療費はどれくらいかかるのでしょうか?
アニコム損保への熱中症による保険金請求データをみると、通院のみの場合には1万円台、入院ありの場合は約4万円~9万円です。
熱中症の年間平均診療費
出典:アニコム損害保険株式会社「犬と猫の「熱中症週間予報」、4月18日から配信開始」
通院治療のみか、入院治療があるかによって診療費に差がみられます。入院を伴うと、診療費の負担が重くなる可能性がありそうです。
熱中症の治療費にペット保険を活用できる
ペット保険では、動物病院への通院や入院などでかかった診療費を補償します。
したがって、愛犬や愛猫が熱中症による通院や入院をして診療費がかかった場合、ペット保険に加入していれば、費用の一部または全額を保険でカバーすることができるのが基本です。
保険の補償範囲は、入通院のいずれもカバーされるタイプ、入院手術のみがカバーされるタイプなど、商品プランによって異なります。
契約しているペット保険のプラン内容に応じて、かかった費用の補償を受けられます。
熱中症の予防と対策
犬の場合、熱中症になりやすい状況は以下のような場合が多いといわれています。
- エアコンのない部屋や車などの暑い環境下に長い時間いる状況(留守番時など)
- 暑さが厳しい時期の屋外で長時間、直射日光を浴びる状況
- 高温で換気不十分なケージなどに閉じ込めた状態
- 気温や湿度が高い場所で運動をしたとき
- 照り返しの強い舗装道路上での散歩時
出典:アニコム損害保険株式会社「みんなのどうぶつ病気大百科」熱中症<犬>
暑くなる季節には、これらの熱中症になりやすい状況下におかないことが大切です。
日差しや空調を調節して室温や湿度など飼育環境を整えたり、お散歩などの外出時には時間帯やお散歩のコースなど工夫することが重要です。
猫についても、室内の環境を整え暑い環境下に長時間いるような状況を作らないように、飼い主さんが気を付けてあげたいですね。
熱中症の予防対策と合わせてペット保険を確認
犬や猫などのペットも、私たち人間と同様に暑い時期には熱中症への備えが大切です。
日頃から飼育環境やお散歩を工夫して、予防や対策に努めたいですね。
いざというときに備えて、加入中のペット保険の内容を確認しておくことも有効でしょう。
出典:アニコム損害保険株式会社「犬と猫の「熱中症週間予報」、4月18日から配信開始」
出典:アニコム損害保険株式会社「みんなのどうぶつ病気大百科」熱中症<犬>
参考:アニコム損害保険株式会社「みんなのどうぶつ病気大百科」熱中症<猫>
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執筆者プロフィール
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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