ペット保険は、犬や猫などのペットがケガや病気で動物病院にかかるときの費用を補償する保険です。
補償内容や入れる動物、加入できる年齢や保険料など、基本的なしくみを解説します。
ペット保険の補償内容は?
ペット保険は、ペットがケガや病気で動物病院を受診したときにかかる治療費を補償する保険です。
犬や猫などの動物には人間のような公的な健康保険がないため、動物病院での治療費は全額が飼い主さんの自己負担になります。
そこで、負担した費用の一部または全部が保険からおりるのが、ペット保険です。
病気やケガの治療費への補償
ペット保険の対象となる治療費用は、おもに病気やケガによる通院・入院・手術です。
商品やプランにより、通院・入院・手術の全てが対象になる「フルカバー」のタイプと、手術や入院に特化したタイプがあります。
それぞれについて、かかった費用の50%や70%など、決まった補償割合が保険金として支払われるしくみになっています。
ペット保険で補償される治療費用
通院の補償 | 通院したときにかかった診療費、処置費、処方された薬代などの医療費 |
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入院の補償 | 入院したときにかかった医療費 |
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手術の補償 | 手術をしたときにかかった医療費 |
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治療に必要な検査費用
治療のために検査が必要になった場合には、基本的にはその検査費用もペット保険の補償対象になります。
ただし、健康なときや予防のために受診する定期検診や健康診断などの費用は、ペット保険の補償対象外です。
ペット保険に入れる動物は?
ペット保険に加入できる動物は、犬や猫が主流です。
ただし、一部のペット保険会社やペットショップなどの店頭で加入するペット保険では、小動物や爬虫類など、犬猫以外でも入れるものがあります。
ペット保険に入れるのは何歳まで?
ペット保険には原則として年齢制限があります。加入可能な年齢は、各ペット保険によって決まっています。
一部には加入できる年齢の下限がないペット保険もありますが、一般的には生後30日や60日などから加入できるものが多いようです。
また、新規契約の上限年齢はおおむね7~9歳までとしているペット保険が多いですが、一部には11歳や12歳など高齢期で加入できるものや、年齢の上限がないペット保険もあります。
ペット保険にはすぐ入れる?
ペット保険は、必ずしも申し込みをしてすぐに補償が開始されるわけではありません。
申し込みのほかに告知や保険料の払い込みなどの手続きが必要です。
また、契約先の会社での審査などもあるため、申込手続きが完了した後1ヶ月前後に保険契約が成立するところが多いようです(保険の始期日は各保険会社により異なります)。
また、ペット保険の契約が成立してから30日間や90日間など、所定の期間は補償されない「待機期間」を設けているペット保険もあります。
ペット保険は病気でも入れる?
ペット保険の申込時には、健康状態に関する告知が必要です。
加入時に持病があったり、病気やケガをしてから間もなかったりすると、申し込みができなかったり、特定の病気や身体の部位を補償の対象外とする条件付きの契約になったりする場合があります。
ペット保険を継続すると保険料が上がる?
ペット保険の保険料は動物の種類や犬種などのほか、年齢に応じて設定されています。
一般的には、年齢以外が同じ条件や保障内容であれば、0~1歳を除くと、年齢が若いほど保険料が低く、年齢が上がるにつれて保険料が高くなります。
ペット保険の契約は基本的に毎年更新が必要で、更新のたびに保険料が見直されるものが主流です。
ペット保険があれば高額な治療費を軽減できる
全額自己負担となるペットの医療費を軽減するために、ペット保険は犬や猫などの動物を対象に加入できます。
入院や手術など、備えたい治療の範囲や受けたい補償の割合などに応じてさまざまなペット保険が提供されています。
愛犬・愛猫などわが家のペットへの心配事にマッチするペット保険を選びたいですね。
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執筆者プロフィール
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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