犬や猫などの病気やケガに備えるペット保険。
ペットショップなどでの迎え入れ時に加入するケースも多いですが、それ以後に途中から加入することはできるのでしょうか?
また、途中から加入する場合には何歳まで入れるのでしょうか?
ペット保険に加入するタイミングについて考えてみましょう。
ペット保険は途中からでも入れる?
ペット保険は、犬や猫を迎え入れたときにペットショップなどで案内されて契約することが多いですが、迎え入れた後でも途中加入することができます。
ペットの病気やケガを経験したことで、検査費用や治療費の負担を実感し、今後の治療費に備えてペット保険を検討することもあるかもしれません。
年齢や健康状態などの条件を満たしていれば、成犬や成猫になってからでも加入することができます。
ペット保険は何歳まで入れる?
では、ペット保険はいつでも加入できるのでしょうか?
保険会社によりペット保険に加入できる年齢は決められています。何歳まで新規加入できるか、年齢制限を確認してみましょう。
新規加入には年齢制限がある
ペット保険に新規契約できる年齢の上限は、各保険会社が設定しています。
愛犬・愛猫の迎え入れ時よりも以後に途中から加入することはできるものの、年齢制限の範囲内であることが要件です。
年齢制限は各ペット保険商品によって異なりますが、8歳まで~10歳まで前後を上限の新規加入年齢としているものが多いようです。
しかし、なかには11歳まで、12歳まで申し込みを受け付けるペット保険もありますし年齢制限なしのものもあります。
このようなペット保険であれば、犬や猫が高齢期(シニア期)を迎えた後から加入できる可能性があります。
なお、契約後に補償を継続するには1年毎などに更新が必要ですが、更新については終身にわたり継続できるペット保険が多いようです。健康状態による要件がある保険会社もありますので、詳細は各保険会社に確認してみましょう。
健康状態しだいでは保険加入に制限がつくことも
ただし、愛犬・愛猫の健康状態には要注意です。
ペット保険の申込時には告知が必要で、持病があったり傷病歴があったりすると、希望通りの補償を確保できない可能性があるためです。
年齢が上がるにつれて病気やケガへの心配が増え、ペット保険を検討することもあるかもしれません。高齢でペット保険に加入する際の注意点について知っておきましょう。
条件付きで持病が補償されない場合も
ペット保険の申込時に持病がある、加入前の一定期間以内に傷病歴があるといった場合には、特定の病気や特定の部位については補償されない「特定疾病不担保」「特定部位不担保」などの特別条件がつくことがあります。
条件に定められた特定疾病や特定部位に関わる病気やケガについては、ペット保険の補償を受けられない恐れがありますので注意が必要です。
加入自体ができない場合も
保険会社によっては、申込時に治療中や経過観察中の病気やケガがあるとペット保険に加入できないことがあります。
また、悪性腫瘍、糖尿病、特定の感染症といった特定の病気の経験があるなど、告知した内容によっては、(年齢制限の面では申し込み可能であっても)加入が難しい場合もあります。
一部の保険会社では引き受けができない病気の種類を公開しているところがありますが、個別の状況によって判断が異なる場合もあります。詳細は保険会社に確認してみましょう。
ペット保険には何歳から入るべき?
では、ペット保険には何歳から加入すればいいのでしょうか?
年齢の面だけで考えれば、ペット保険の商品の年齢制限の範囲内なら、申し込みは可能です。
保険会社や商品により異なりますが、新規加入可能な上限年齢は8~10歳前後のペット保険が中心ですので、それまでの年齢は比較的幅広い商品から選ぶことができそうです。
ただし、犬種にもよりますが8~10歳前後は高齢期に入る時期でもあります。わが家の愛犬・愛猫にとって、病気やケガの経験がいつ来るのかはあらかじめわかりませんが、高齢期には病気・ケガが増えてくる可能性があります。
治療費がかかったときにペット保険の補償をしっかり受けたいと考えるなら、病気・ケガをするより前に補償を確保しておきたいところです。
また、持病や傷病歴を経験した後では、年齢制限の範囲内であってもペット保険に新規加入するのが難しかったり、補償に制限がつく場合もあります。
こうした観点から考えると、年齢制限の上限年齢までにペット保険に入ればいいとは限りません。
病気やケガを経験する前、健康なうちから加入しておくという考え方も大切でしょう。
わが子の健康状態をみて加入のタイミングを検討
ペット保険は毎月保険料がかかり、継続時には更新や加齢にともなって保険料が高くなることもあるため、途中から加入する場合には何歳から加入するのが経済的か、何歳までに加入すればいいのかに迷うことがあるのではないでしょうか。
愛犬、愛猫の病気やケガについて、どのようなことが心配か、日頃のわが子の様子を見て検討してもいいですね。
また、もしもの入院・手術・通院時にはどのような治療を受けさせてあげたいか、その際に家計から医療費を充てるか、保険でカバーしたいか。これらについては家計や貯蓄、ライフプランなど、飼い主さんの状況や考えも大切です。
受けたい補償のタイミングや内容と、払い込む保険料の負担のバランスをみて検討してみてはいかがでしょうか。
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執筆者プロフィール
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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