自転車を購入したときには、保険の加入や必要な手続きがいくつかあります。買ったときに確認したい手続きや保険、必要なものについて解説します。
自転車の購入者・利用者が必要な手続きとは?
自転車を購入するときや利用するときには、どのような手続きが必要なのでしょうか。また、買ったらするべきことはあるのでしょうか?
自転車に関わる事故やアクシデントに備えて、購入時に進めておきたい手続きや保険についてまとめてみましょう。
自転車購入時の手続き一覧
自転車を買ったときには、おもに次の保険や手続きを検討しましょう。
自転車保険
自転車乗用中の事故で自分がケガをしたとき、相手にケガをさせたり、人のモノを壊したりして賠償責任を負ったときに備えて検討するのが、自転車保険です。
自転車保険にセットできる補償のうち、けがの補償(傷害保険)では、自転車事故によるケガで通院・入院をしたときなどに備えられます。
また、賠償の補償では、対人事故を起こして相手にケガや死亡をさせてしまったときの治療費や慰謝料(対人賠償)、対物事故を起こして相手のモノを壊してしまったときの修理費用(対物賠償)などに備えられます。
自転車保険が義務化・努力義務化されている地域を自転車で通行するときには、賠償責任補償のついた保険への加入が必要です。自転車の購入時のほか、購入後に契約することができます。
自転車保険の加入に必要なものは、契約する人の氏名や住所、保険料の支払いに利用するクレジットカードや預金口座などの情報です。自転車の車種など、車体に関わる必要書類などは求められないのが一般的です。
防犯登録
自転車を利用するときには、都道府県で防犯登録を受けることが義務化されています。自転車の購入時などに、利用する都道府県で登録します。
防犯登録をしておくことで、盗難に遭ったときに盗難届の手続きが進みやすくなります。警察署や交番で届出をするときには、事前に防犯登録をしたときに交付される防犯登録カードを持っていきます。
また、路上に駐輪中に自転車が撤去されてしまったときにも、登録された所有者情報があると確認手続きがスムーズになるようです。
防犯登録は自転車店、スーパー、ホームセンターなどにある防犯登録所で行います。通信販売やインターネットで購入した自転車の登録もできますので、自転車を買うときや購入後すぐに手続きをしておくと盗難に備えられます。
自転車盗難保険
自転車の盗難に備えるには、「自転車盗難保険」「自転車盗難車両保険」などを検討してもいいでしょう。
一般的に、自転車が盗難被害に遭ったときなどに、自転車の購入金額を上限に損害額が支払われます。
自転車盗難保険に契約できるのは、防犯登録がされている自転車に限る、購入後1ヶ月以内のみといった制限があるものがほとんどですので、自転車を購入したら早めに検討してもよいでしょう。自転車購入時のレシートや本人確認書類が必要になることもあります。
TSマーク
安全に自転車に乗れるようにメンテナンスをするには、自転車の点検・修理も大切です。自転車販売店などでは、自転車安全整備士という専門家に点検確認をしてもらえます。
有料の点検整備を受けると貼付される「TSマーク」というステッカーには、賠償責任補償と傷害補償の保険も付帯されています。
TSマークの色によって、細かな補償内容や保険金額が異なりますが、自転車保険のように自転車事故のリスクに備えられます。自転車の購入時や修理点検時に確認してみましょう。
自転車を買ったら必要な手続きや保険を確認
自転車の盗難や事故などのリスクに備える保険や手続きはいくつかあります。購入後には早めに手続きをして、いざというときのアクシデントに備えておきたいですね。
出典:公益財団法人 日本交通管理技術協会「TSマーク」
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執筆者プロフィール
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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