もしも自転車が盗まれたときに備えて、保険を活用する方法があります。自転車向けの盗難保険のほか、火災保険で自転車盗難に備えることもできます。
自転車の盗難保険や火災保険の自転車への補償について解説します。
自転車盗難保険に加入する
自転車向けの保険の中には、盗難に備えられるものがあります。「自転車盗難保険」「自転車盗難車両保険」などの名称で提供されています。
自転車の盗難保険は自転車の車両にかける保険で、自転車が盗難被害に遭ったときや、盗難によって自転車車両が破損してしまったときなどに保険金が支払われます。自転車を購入したときの金額を上限に、損害額の一部または全額が支払われるのが一般的です。
一部には、サドルやライト、ハンドル、自転車用ナビといった自転車のパーツやアクセサリーなども、自転車本体の購入時までに取り付けたものなら補償される保険もあります。
新車でも中古でも加入できる
日常生活で乗る自転車、電動アシスト自転車のほか、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクといったスポーツ自転車を対象に加入できる盗難保険もあります。また、所定の購入金額以上であれば、新車に限らず中古自転車でも加入できるのが一般的です。
加入条件や補償内容が限られているものも
自転車盗難保険の補償内容はおもに、自転車の盗難や盗難による破損で生じた損害額が保険金として支払われるものです。ただし、免責金額があり、損害額の一部は自己負担となる自転車盗難保険もあります。
保険に加入できるのは、購入金額が1万円以上や10万円以上といった所定額を超える自転車とされているのが基本です。また、ロードバイクなどには高額なものもありますが、自転車盗難保険の保険金額には上限が設けられているものもあります。
加入の要件として、購入から1カ月や90日など所定の期間内であることや、地域の防犯登録をしていることが求められる保険もあります。
加えて、鍵をかけていない間に盗難に遭った場合や、地域で定められている自転車放置禁止区域で盗まれた場合等は、自転車盗難保険に加入していても保険金が支払われないことがありますので注意しましょう。
※加入条件や、補償内容・支払い条件は保険会社によって異なります。
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火災保険(家財保険)に盗難補償を追加する
自宅などにかける火災保険では、建物とは別に家の中の持ち物(家財)を対象に家財保険をセット・契約することがあります。家財保険の契約で盗難が補償内容に含まれていれば、自転車の盗難も火災保険で対象になることがあります。
盗難の補償は原則として自宅保管中のみ
家財を対象にした火災保険(家財保険)で、強盗や窃盗といった「盗難」への補償が付いている場合には、家財が盗まれて損害を受けたときに保険金が支払われます。
盗難への補償は火災保険の基本的なプランにセットされている保険会社もありますし、自分で選んだ場合のみ契約に含まれるところもあります。
自転車が家財として補償の対象になるのは、自宅内に保管されていたときが基本です。自宅の室内のほか、玄関や車庫、マンションの駐輪場などに保管されていた自転車などが、家財とみなされることが多いようです。
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防犯登録と合わせて盗難保険の検討を
毎日使う自転車が盗まれてしまったら、日常生活に支障をきたしてしまいます。またロードバイクなど高額な自転車が盗まれてしまうと大きな損害にもなります。
自転車を購入したときには防犯登録をして、駐輪時には必ず鍵をかけるなど、日頃から盗難への備えをしっかりしておきたいですね。
また、もしもの盗難被害に備えて盗難保険も検討してみるのもいいかもしれません。
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執筆者プロフィール
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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