10年前に見直した生命保険。60歳以降に備えるには保障額はいくら必要?村野さん(52才・男性):
会社員(金融業)、夫婦+子供2人(24歳、21歳)、持家
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1.どんな保険で保険料はいくらですか?
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亡くなった時の保障
- 保険種別
- 定期付終身保険
- 加入年齢
- 25歳
- 保険の目的
- 家族のため
- 保険期間
- 終身
- 保険料
- 6,000円/年
- 払込期間
- 65歳まで
- 保険金額
- 115万円(終身部分)
亡くなった時の保障
- 保険種別
- 変動利率型終身保険
- 加入年齢
- 30歳
- 保険の目的
- 貯蓄のため
- 保険期間
- 終身
- 保険料
- 15,000円/月
- 払込期間
- 60歳まで
- 保険金額
- 1,000万円
亡くなった時の保障
- 保険種別
- 定期保険
- 加入年齢
- 42歳
- 保険の目的
- 家族のため
- 保険期間
- 10年(10年ごと更新)
- 保険料
- 7,500円/月
- 払込期間
- 62歳まで
- 保険金額
- 1,500万円
亡くなった時の保障
- 保険種別
- 定期保険(共済)
- 加入年齢
- 42歳
- 保険の目的
- 家族のため
- 保険期間
- 80歳まで
- 保険料
- (医療保険に含まれる)
- 払込期間
- 80歳まで
- 保険金額
- 400万円/日額(60歳まで)
200万円/日額(70歳まで)
100万円/日額(75歳まで)
60万円/日額(80歳まで) - その他
- ケガ死亡は保険金額3倍
病気・ケガの保障
- 保険種別
- 医療保険(共済)
- 加入年齢
- 42歳
- 保険期間
- 80歳まで
- 保険料
- 2,500円/月
- 払込期間
- 80歳まで
- 入院
- 15,000円/日額(50歳まで)
10,000円/日額(60歳まで)
6,000円/日額(70歳まで)
3,000円/日額(80歳まで)
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2.いつどこで入りましたか?
- 25歳の時、勤務先で営業活動をしていた、保険会社の営業担当者から定期付終身保険(2,000万円)に加入しました。
30歳の時、保険会社の友人からの勧めで当時の新商品であった変動利率型終身保険(1,000万円)に追加で加入しました。
その後、42歳で保険の見直しをおこない、定期付終身保険の定期部分を解約、インターネットで定期保険に入りました。同じタイミングで当時加入していた医療保険も解約し、共済に切り替えました。
また、住宅購入時に団体信用生命保険に加入しています。 -
3.今の保険に入ったきっかけは?
- 定期付終身保険は、結婚を機に生命保険の営業担当者からの勧めで加入しました。
変動利率型終身保険は、2人目の子供の出産後、同じ営業担当者から追加の保険を勧められたことがきっかけです。その時に保険会社の友人に追加の保険について相談したところ、当時の新商品でもあり、友人から強く勧められたため加入しました。
その後、40歳を過ぎて保険料も高くなり、そのタイミングで様々な生命保険が販売されてきたこともあり、42歳の時に保険の見直しをおこないました。 -
4.今の保険を選んだ理由・決め手は何ですか?
- 定期付終身保険は系列の保険会社だったこともあり、勧められるままに加入しました。
変動利率型終身保険は低金利時代にあって運用利率3%の最低保証付きが魅力で加入しました。(ただし、この20年間、最低保証の3%を上回る運用利率は適用されていません)
保険の見直しの際には、保険料と保障のバランスを見て決めました。定期保険は、定期付終身保険の見直しを機に話題になっていたネット系生保を選びました。加入した定期保険は当時、40~45歳の層では他社比較で最も割安だったことが決め手です。 -
5.入っている保険や今後の保険選びについてアドバイスが欲しいことはありますか?
- ①62歳で定期保険が更新になりますが、ある程度保険料が上がる見込みです。そのため、保険金額を下げて保険料アップ分をある程度相殺したいと思っています。
他の終身保険はそのまま継続する前提とした場合、定期保険の保険金額はいくら必要でしょうか?
➁2年前に大病を患った際には、医療保険の入院保険金が出たことでとても助かりました。現在の医療保険は年齢が上がるにつれ保険金額が下がるタイプです。60歳以降、入院保険金額はいくらぐらい備えれば良いのでしょうか? 現在の加入中の保険で入院保険金額で足りない場合、追加の医療保険が必要だと思いますが、既往歴があっても割安で加入できる医療保険はあるでしょうか?
FP・生保プランナーからのコメント
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久保 登嗣宜(くぼ としのり)
株式会社ライフィ コミュニケーション営業部 プロダクティプライフセクション 生命保険アドバイザー
公的保険アドバイザー、2級ファイナンシャル・プランニング技能士 -
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザーこれまで、ご家族のための保障を確保しながら、必要なタイミングで合理的に見直しをされてきましたね。
最初に加入された定期付終身保険は、おそらく予定利率の高い時代の保険でしょうから、終身部分を残して定期保険部分のみをネット定期に切り替えたのは正解だったと思います。1つめのご質問でもおっしゃっているように、そのまま継続してよいと思います。
10年後、62歳で更新を迎える定期保険については、たしかに保険金額を下げてもよさそうですね。貯蓄など資産の状況にもよりますが、その頃にはお子さま2人が自立されていると思いますし、終身保険や共済の定期保険もありますから、保険金額は大幅に下げるか、状況しだいでは解約も可能かもしれません。
定年退職が近づく時期とも考えられますので、家計に負担のない保険料に抑えたいですね。2つ目のご質問、60歳以降の医療保険は、お勤めや貯蓄の状況に応じて色々な考え方がありますね。現役か退職しているかにより、加入する健康保険制度や保険料の負担が変わりますし、治療や療養のために取り崩せる貯蓄も異なるでしょう。
ただ、現在加入している共済の医療保険は保障が80歳までで終了します。持病がある方向けの保険は標準的なものに比べ保険料が割高ですから、今後の体調の様子をみながら、幅広く検討してはいかがでしょうか。
定期的に保険の見直しを行っており理にかなっている保険プランだと思います。
終身タイプの死亡保険は貯蓄機能もあり、死後の整理資金や老後の生活費に充当することができます。払込も65歳で終了いたしますのでそのままご継続いただくのがよろしいかと思います。
62歳の更新時は奥様の生活費やご自身のお葬式代が主な保険の準備目的となりますので 定期保険はお子様の教育費の保障分を減額、または解約も検討いただけます。教育費が必要なくなった時点で減額いただいてもよろしいでしょう。
医療保険は高齢化社会に対応するため更新型ではなく、終身型の保険をご検討いただくことをお勧めいたします。加入時の年齢が高くなると保険料もあがりますのでお早めにご検討いただくのもよろしいかと思います。
現状での加入は2年前に罹患した病気にもよりますが、持病があっても入りやすい「引受基準緩和型保険」となる可能性がございます。今後保険の告知期間内に治療など何もなければ、申込時の健康告知に該当することがなく一般の保険に加入できる可能性もございます。
入院日額に関しては大部屋の場合と個室の場合でも入院費用は異なりますので個室希望であれば差額ベッド代もまかなえる金額を準備しましょう。一般的に入院期間は短期化の傾向がありますので日額給付に加えて入院時にまとまった給付金が受け取れる一時金特約もお勧めいたします。
入院給付金など基本的な保障には保険会社ごとの差が出にくいですが、特約などは保険会社で違いがありますので、ご検討の際は割安感に加えて安心を得るために必要な保障を検討しましょう。治療の内容によっては公的保険の対象外で自己負担額が高額になる場合もありますのでその準備も今後視野に入れて保険を検討いただければと思います。