「学資保険(こども保険)」は、契約者(親・祖父母など)に万が一のことがあったときや、保険が満期となったときにお金を受取れる生命保険で、子どもの教育費などに活用できます。赤ちゃんが生まれるタイミングで死亡保障などと一緒にご検討される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、学資保険は契約者を誰にするか、満期をいつまでにするかなど決めなければならない項目が多くあります。ここでは学資保険の保障内容と契約方法について解説します。
学資保険(こども保険)の保障内容とは?
学資保険(こども保険)は子どもの教育資金に備える保険ですが、おもに3つの保障があります。
1.進学に合わせて学資金・満期金を受け取れる
中学・高校・大学など、子どもの進学に合わせて学資金が受け取れ、満期を迎えたときには満期金を受け取れるのが基本的な形です。
学資金や満期金はお祝い金・祝金とも呼ばれます。
2.契約者が万が一の時に保険料の払込が免除される
契約者(親)に万が一のこと(死亡・高度障害)があった場合には、その後の保険料払込が免除され、学資金と満期金を受け取ることができます。さらに、育英資金(年金や一時金)を受け取れるタイプもあります。
3.子どもの病気・ケガの保障を追加できる
生命保険会社によっては、医療特約を任意で付加できるタイプや、医療特約が自動的にセットされているタイプがあり、子どものケガや病気による入院・手術に備えることもできます。ただし、満期を迎えると医療保障も消滅しますので注意が必要です。
学資保険(こども保険)加入時の3つのポイント
学資保険(こども保険)は契約者や子どもの年齢、学資金の受け取り方で保険料が変わります。毎月の保険料や、学資金の活用方法と合わせて3つのポイントを確認してみましょう。
1.加入のタイミングはいつにする?
加入できる子どもの年齢は、生命保険会社によって異なります。0歳~2歳の保険会社もあれば、0歳~15歳の保険会社もあります(同じ保険会社でも満期年齢によって異なる場合があります)。
保険会社にもよりますが、妊娠中に加入できる学資保険もありますので、出産して忙しくなる前に準備をすることもできます。
学資保険の保険料は、同じ保障内容の場合は子どもの年齢によっても、契約者の年齢によっても変わる場合もあります。年齢や満期保険金額が上がると保険料も上がりますので、赤ちゃんが生まれる前や出産後など早めに検討されるのがよいでしょう。
2.契約者は誰にする?
一般的には親(夫・妻)のどちらかが契約者、子どもが被保険者となります。学資保険は契約者に万が一のことがあった際に、その後の保険料払込が免除されるため、給与収入のある親を契約者にするケースが多いようです。
また、保険会社によっては祖父母が契約者として契約できる場合もあります。しかし、学資保険の保険料は契約者と被保険者の年齢で決まるため、高齢な祖父母を契約者とした場合、保険料が高くなってしまうことがあります。
3.保険期間(満期)はいつまでにする?
学資保険は、子どもの年齢にあわせて満期が決まっており、18歳満期や22歳満期などがあります。長く設定すれば月々の保険料が安くなりますが、満期金を受け取るのも遅くなってしまいます。大学入学時の費用に間に合わせる場合には、18歳満期に設定するのが一般的です。
学資保険の貯蓄性を高めるには?
学資保険は学資金や満期金などを受け取れる「貯蓄機能」と共に、契約者に万が一のことがあれば保険料免除、育英資金については契約者の死亡保障という「保障機能」が備わっており、単にお金を貯める預貯金とは性格(目的)が異なります。
そのため、「保障機能」を重視している学資保険は、受取総額(学資金と満期金の合計額)が、払込保険料の総額よりも下回る場合もあるので注意が必要です。
一方で「貯蓄機能」を少しでも高めたい場合にはどのような契約が効果的なのでしょうか。
保険料をなるべくまとめて払い込む
月払(年12回)よりも半年払(年2回)、半年払よりも年払(年1回)の方が、同じ保障内容でも払い込む保険料の総額が小さくなるのが一般的です。一括払いで契約できるプランをそろえている保険会社もあります。
育英資金がない商品を選ぶ
育英資金(年金・一時金)部分については契約者の死亡保障になるため、死亡保障を確保するための保険料がかかってしまうことになります。
そのため、契約者が死亡保障の保険に別途加入されている場合には、育英資金がないシンプルな学資保険を選ぶことで貯蓄性が高まります。
学資保険を活用して教育費の備えを
このように、学資保険は学資金や満期金を活用し、学費や受験や進学で必要な費用に備えることができます。教育費の準備方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
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執筆者プロフィール
ライフィ編集部
「お困りごと解決のためのお役立ち情報サイト」を目指し、生命保険・損害保険を中心に、健康や家計などさまざまな情報を掲載しています。メンバーは独自の視点でお客さまのお困りごとに日々耳を傾け、編集・発信しています。
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