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更新:(公開:2018年7月23日)

治療中・通院中でもペット保険に入れる?持病があるときのペット保険を解説

執筆者

加藤 梨里
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー >プロフィールを見る

治療中・通院中でもペット保険に入れる?持病があるときのペット保険を解説
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ペット保険に加入する際には、申込時点の健康状態や既往症についての告知が必要です。

では、治療中や通院中の場合、ペット保険には入れるのでしょうか?

ペット保険に加入できない場合や、加入できる場合の条件などについて解説します。

病気があってもペット保険に入れる?

ペット保険への申込時には基本的に、健康状態に関する告知が必要です。

加入できるのは原則として健康な動物のみで、病気やケガで治療中や通院中の場合には、加入不可か、加入できても条件付きの契約になる場合がほとんどです。

ペット保険に加入できない場合

治療中や既往症があるペットが保険に加入できるかどうか、詳細な基準や判断は保険会社により異なりますが、体況が原因で契約に影響が出る場合としては、おもに次のパターンがあるようです。

申込時点で病気やケガの治療中である場合

申し込む時点で病気やケガの治療中である場合には、保険に加入できない(引受不可)保険会社が少なくありません。

入院中や通院中に限らず、自宅療養や経過観察中であっても契約ができないとしているところもあります。

特定の病気にかかったことがある場合

過去に特定の病気・ケガにかかったことがあると、保険に加入できない(引受不可)場合もあります。

診断が確定していないものの罹患の疑いがあれば加入ができない、時期に関わらず過去に一度でも診断や治療などの経験があると、申込時点で完治していても加入できないなどとされていることもあります。

多くの保険会社で引受不可とされている病気には、主に下記が挙げられます。

過去にかかったことがあるとペット保険に加入できない病気の例
  • 免疫介在性溶血性貧血
  • 巨大食道症(食道拡張症)
  • 腎不全
  • 副腎皮質機能低下症(アジソン病)
  • 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
  • 肝硬変
  • 糖尿病
  • 膵外分泌不全
  • 悪性腫瘍
  • 水頭症
  • 甲状腺疾患(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症など)
  • 猫伝染性腹膜炎(FIP)
  • 猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ、FIV)
  • 猫白血病ウイルス感染症(FeLV)

※保険会社によって加入できない病気は異なります。また、上記の病気の一例に記載された病気であっても保険会社によって加入可否の判断が異なる場合があります。詳細は必ず保険会社にご確認ください。

ペット保険に特別条件付きで加入できる場合

持病がある、病気やけがの治療中である、通院中であるといった場合でも、状況・保険会社によってはペット保険に加入できる場合もあります。

その場合、加入にあたって保険契約に条件が付くことが多いようです。

条件付きの契約になる場合、特定の病気を補償対象外とする特定疾病不担保(特定疾病除外)や、特定の身体部位を補償対象外とする特定部位不担保といった扱いになるのが一般的です。

これらを特別条件付きの契約と呼ぶ場合もあります。

ペット保険の契約に特別条件が付く病気の種類や範囲は、各保険会社が定めています。

病気の治療状況や複数の病気の既往歴がある場合などには判断が異なる場合がありますが、一例として、下記の病気については特定疾病不担保・特定部位不担保などの条件付きで契約できる場合があるようです。

特別条件付等で加入できる可能性がある病気の例
  • アレルギー性皮膚炎
  • アトピー性皮膚炎
  • 外耳炎
  • 皮膚疾患
  • 膀胱炎
  • 歯周病
  • 緑内障
  • 白内障
  • 股関節形成不全
  • 膝蓋骨脱臼(パテラ)
  • 尿結石
  • 胆泥症
  • 椎間板ヘルニア
  • 鼠径ヘルニア
  • 心疾患

※保険会社によって加入にあたり特別条件が付加される病気は異なります。また、上記の病気の一例に記載された病気であっても保険会社によって加入可否や条件の有無についての判断が異なる場合があります。

※病気の治療状況や該当する疾病の数、その他の病歴などによって加入できない場合もあります。詳細は必ず保険会社にご確認ください。

加入を断られたり条件が付いたらどうすればいい? 

では、希望するペット保険に入れない場合には、どうすればいいのでしょうか?

考えられる選択肢を挙げてみましょう。

ほかのペット保険を検討

保険の引受基準は各社が定めており、同じ病気やケガでも、加入可否の判断が違うことがあります。

たとえば、緑内障、白内障、パテラ、レッグペルテス、椎間板ヘルニアなどは、保険の加入自体ができない病気(引受不可)として明記されているところもありますが、引受不可の対象とはされていない保険会社もあります。

引受不可とされていない場合には、治療状況などによっては、特別条件付きなどで加入できる可能性もあるかもしれません。

したがって、持病や既往症を理由にペット保険への加入が不可とされてしまった場合でも、他の会社のペット保険に申し込んでみるというのも一つの方法でしょう。

なお、一部の保険会社では、申込画面で告知事項を入力すると、その場で加入可否を確認できるところもあります。

わが家の愛犬・愛猫の健康状態を入力して、加入できるペット保険を探してみてもいいのではないでしょうか。

完治後に再度ペット保険を検討

保険会社、病気の種類によっては、完治すれば加入可能になるペット保険もあります。

完治するまではペット保険に加入できませんが、その間にかかる診療費は家計や貯蓄からまかなうこととし、完治してから改めてペット保険を検討するというのも一つの考え方になるでしょう。

ただし、かかった病気の種類や病歴、また保険会社の判断によって加入不可や特別条件付きになることもあるかもしれません。そういったことも踏まえて、愛犬・愛猫の医療費についてゆとりをもって備えておきたいですね。

保険会社の引受条件を確認して、ペット保険の申し込みを

治療中や通院中など、病気やケガの既往症があると、ペット保険の選択肢が限られることがあります。

しかし、同じ病気やケガでも、各保険会社の引受条件や加入の取扱が異なることがあります。

加入の可能性があるかどうかを各社に確認しながら、わが子に合ったペット保険を探せるといいですね。

※2024年9月時点当社調べによる情報をもとに執筆しています。保険の引受条件や加入可否は今後変更されることがあります。また、個別の状況により判断が異なる場合もありますので、詳細は各保険会社にご確認ください。

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  • 執筆者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
    マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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