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生命保険の有無や契約先を確認できる「生命保険契約照会制度」が開始。7月1日から|ライフィ保険ニュース解説

執筆者:
加藤 梨里|ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、健康経営エキスパートアドバイザー

認知症で判断能力が落ちたときや亡くなったときに、家族が本人に代わって生命保険の有無を確認することができる「生命保険契約照会制度」が、7月1日から開始しました。国内の生命保険会社が加盟する生命保険協会のサービスで、照会をすると複数の保険会社にまたがって契約があるかどうかを調査してもらえるものです。制度のしくみや活用方法をFPが解説します。。

ニュースのポイント

  • 保険の有無や契約先を調べられる「生命保険契約照会制度」が創設
  • 本人が認知症のときや死亡時に、家族などが利用できる
  • 利用料は1回3,000円。契約内容は各保険会社での確認が必要

複数の契約先を確認できる「生命保険契約照会制度」がスタート

高齢の親が認知症で判断能力が低下したときや、保険に入っているかどうかを家族に伝えないまま亡くなったときなどに活用できる制度が、2021年7月1日に創設されました。

家族などが必要書類を添えて申し込むと、生命保険協会から42社の生命保険会社に対して、保険契約があるかどうかを確認してもらえます。結果は、複数の保険会社での調査をとりまとめて一括で通知されます。照会した対象者が死亡していて、保険金の受取請求が可能な場合には、その情報も伝えられます。

利用料は1回につき3,000円(税込)で、生命保険協会のホームページから申し込み、ウェブまたは郵送で手続きをします。

災害時にも利用できる

この制度は、地震や洪水などの災害時にも利用できます。被災した人が死亡した、または行方不明になったときに、その家族や代理人が保険契約の有無を照会できます。自宅が火災で焼失したり、洪水で流されてしまったりして保険証券が見つからないようなときでも、生命保険の保険金を受け取れるためのしくみです。

この制度は従来は「災害地域生保契約照会制度」として生命保険協会が実施してきたものと同様で、甚大な被害が生じ災害救助法が適用された地域が対象です。災害時に限り利用料は無料です。また電話での照会が可能で、書類の提出もありません。

契約内容は各保険会社に確認

生命保険契約照会制度では、生命保険の契約があるかどうか、どこの保険会社で契約しているかを確認することができます。また、照会対象者が死亡している場合には、保険金の請求ができるかどうかもわかります。

ただし、保険金額がいくらであるか、受取人がだれかなど、契約内容までは確認できません。生命保険の契約があることがわかったら、契約先の保険会社に直接連絡して、詳細な内容を自分で確認する必要があります。また、保険金を受け取る場合にも、手続きは保険会社に連絡して行います。

まずは家族で生命保険について調べる

この制度を利用する前には、家族でわかる範囲で調べてみることも大切です。認知症になった人や亡くなった人の自宅で保険証券を探してみたり、保険会社から郵便物が届いていないかを確認してみましょう。もし見つかれば、その内容が手掛かりになるはずです。

また、預金通帳やクレジットカードの明細に定期的、定額の引き落としがあれば、生命保険料の口座振替の可能性があります。通帳には支払先の名称が印字されることが多いですから、その会社に確認すると契約についてわかることがあります。

用語解説

生命保険契約照会制度とは?

“亡くなった人や認知症になった人が生命保険に加入しているかどうか、家族がわからないときに、契約の有無を確認できる生命保険協会の制度です。協会から各保険会社に調査を依頼し、契約があるかどうか、ある場合にはどこの保険会社にあるかをまとめて回答してもらえます。 同様の制度は、従来から災害時に被災者を対象にした「災害地域生保契約照会制度」がありました。今回、「生命保険契約照会制度」が創設されたことで災害に伴う契約照会も本制度に一本化されます。”

参考:生命保険協会「生命保険契約照会制度の創設(2021年7月1日開始)~確実な保険金請求のためのセーフティネット~」

この保険ニュースの解説者

加藤 梨里(かとう りり)

加藤 梨里(かとう りり) マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー

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