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2021年1月から地震保険料が改定へ 地域により引き上げ

2021年1月から地震保険料が改定へ 地域により引き上げ|ライフィ保険ニュース解説

地震保険の保険料が、2021年1月1日から改定されることが決まりました。
2017年、2019年にもすでに改定されており、今回は全国平均で5.1%引き上げられる予定です。

保険料改定で保険料は高くなる?地域によっては安くなる?地震保険の内容や保険料のしくみと合わせてFPが解説します。

ニュースのポイント

  • 2021年1月から地震保険の保険料が全国平均5.1%引き上げ
  • 最大の引き上げは福島県(+14.7%)、引き下げは愛知県・三重県・和歌山県(マイナス18.1%)
  • 今回の改定は2017年から行われた3段階の改定の3回目

2021年1月から地震保険料が全国平均プラス5.1%引き上げ

地震保険を取り扱う損害保険会社各社は、2021年1月1日から、地震保険の保険料を改定することを発表しました。改定は2019年に続くもので、同年に保険料の基準となる基本料率が改定されたことに伴って見直されます。全国平均で+5.1%引き上げられます。

改定の対象になるのは、2021年1月1日以降に保険期間が開始する地震保険。従前から契約している地震保険が更新時期を迎えて自動継続する場合や、火災保険に契約していて地震保険を中途付帯する場合も含まれます。

最大の引き上げは福島県、引き下げは愛知県・三重県・和歌山県

保険料と改定率は地域と建物の構造によって異なります。
改定によって保険料が最も引き上げられるのは福島県の木造の建物(ロ構造)で+14.7%。保険期間1年で保険金額1,000万円(割引適用なし、一括払い)の場合、保険料は17,000円から19,500円に値上がりします。

ほか、茨城県や徳島県、高知県、埼玉県などでも、引き上げ率は14%を超える見込みです。

逆に、今回の改定で引き下げされる地域、構造もあります。最も引き下げ幅が大きいのは愛知県、三重県、和歌山県の鉄骨造・コンクリート造の建物(イ構造)で、マイナス18.1%です。
保険料は同上の条件で14,400円から11,800円へ値下げされます。

長期契約の割引幅は縮小へ

今回、長期契約による割引幅も縮小されます。保険期間が2年~5年の地震保険を契約した際に保険料の計算で用いる「長期係数」が見直されるためです。

保険期間2年の長期係数は1.9で据え置かれますが、3年以上の契約の係数が引き上げられます。3年は2.80から2.85へ、4年は3.70から3.75へ、5年は4.60から4.65になります。
これにより、1年契約する場合に比べた(1年あたりの)割引幅が減少する見込みです。

保険料の改定はすでに2017年、2019年にも実施

地震保険の保険料は、損害保険料率算出機構が設定する基本料率に基づいて決まります。
基本料率は過去の地震の発生状況や震源の状況など、データを分析して地域ごとに定められ、定期的に見直されています。

2014年の見直しによって大幅な料率引き上げが必要になりましたが、一度に保険料を大幅に引き上げるのは家計の負担が大きいため、保険料の改定は2017年、2019年と合わせて3段階に分けて行われる予定になっていました。
今回はその3回目の改定にあたります。


用語解説

地震保険とは?

地震保険は、地震で家が倒壊した、土砂が崩れてきて埋没した、また地震や噴火によって起きた火災、津波によって家が燃えた、流された、損傷したときにおりる保険です。
これらは一般的な火災保険ではカバーされず、火災保険とセットで地震保険に契約することで保険の対象になります。損害保険料算出機構によると、2019年度で火災保険に契約している世帯の66.7%が加入しています。

保険金額は、火災保険で契約している保険金額の30%~50%、かつ建物5,000万円、家財1,000万円を限度に設定します。
保険料は地域、建物構造に応じて決まっており、保険会社による違いはありません。

参考:損害保険料算出機構「地震保険基準料率 届出のご案内」
参考:損害保険料率算出機構「グラフで見る!地震保険統計速報」

この保険ニュースの解説者

  • ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー