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豪雨被害を受けた方へ 保険金・給付金を迅速に支払い、保険料支払いを猶予する特別措置があります

豪雨被害を受けた方へ 保険金・給付金を迅速に支払い、保険料支払いを猶予する特別措置があります|ライフィ保険ニュース解説

2020年7月、豪雨により全国各地で河川の氾濫や土砂災害などが相次ぎました。
政府は、被害が大きい地域に「災害救助法」を適用して、被災した人が生活を再建するための支援を促しています。これを受けて、生命保険や火災保険などでも、影響を受けた人への措置が講じられています。

そこで、自然災害の影響を受けたときに適用される「災害救助法」や、保険に関わる取扱いについて、FPが解説します。

ニュースのポイント

  • 令和2年7月豪雨で被災した地域に「災害救助法」が適用
  • 災害救助法により、保険金・給付金を迅速に受け取れる
  • 被災のため保険料の払い込みが難しいときは延期してもらえる

九州、中部、東北地方など令和2年7月豪雨で被災した地域に「災害救助法」が適用

2020年7月上旬、九州を中心に降り続いた大雨により、各地で河川の氾濫や土砂崩れが発生しました。その後1カ月間に中部、東北地方でも相次いだ一連の豪雨は「令和2年7月豪雨」と名付けられ、内閣府のまとめによると、全国で死者は約80人、住宅の破損や浸水被害は約1万7千件にのぼっています(2020年7月末現在)※1

こうした状況を受けて、被害が甚大な地域に対して「災害救助法」が適用されました。

災害救助法が適用されると、その地域に住んでいる人に対して、インフラなど日常生活に欠かせないサービスを提供する民間の会社が特例措置を設けることがあります。保険会社もそのひとつで、今回の令和2年7月豪雨に関しても、各社が対応を公表しています。

被害を受けた場合、保険金や給付金を速やかに受け取れる

保険に契約していて大雨の影響で被害を受けたときには、契約内容に該当する保険がおります。

生命保険・医療保険に加入していれば、亡くなった、ケガをした、入院した、手術をしたなどで保険がおりる可能性があります。
火災保険に入っていれば、自宅が倒壊したり浸水したりしたときにおりる可能性があります。

いずれも、保険金・給付金を受け取るには各社所定の請求書類を提出する必要がありますが、被災した人には必要書類が一部省略されるなど手続きの負担を抑えてもらえます。
速やかにお金を受け取れるよう案内してもらえますので、契約先の保険会社に問い合わせてみましょう。

保険料の払い込みを延期してもらえる

災害によって経済的にもダメージを受けたときには、保険料の払い込みを延長してもらうことができます。

生命保険や医療保険、自動車保険や火災保険など多くの保険は、災害救助法が適用された日から6カ月後の末日まで、払い込みを待ってもらえます。

たとえば今回の豪雨では2020年7月4日(鹿児島県阿久根市など)から7月28日(山形県山形市など)にかけて、被害が大きい地域へ災害救助法が適用されました。そこから6カ月後の末日である2021年1月31日まで、保険料の払い込みを延期することができます。

なお、内閣府によると、今回の大雨による災害で災害救助法が適用されたのは、全国の98の市町村です。

令和2年7月豪雨で災害救助法が適用された地域
県名 山形県 長野県 岐阜県 島根県 福岡県 佐賀県 熊本県 大分県 鹿児島県
適用市町村数 31市町村 14市町村 6市 1市 4市 1市 26市町村 4市町 11市町

※2020年7月30日現在

出典:内閣府「災害救助法の適用状況」

契約先がわからないときには

保険金の受け取り、保険料の延期ともに、細かな手続き方法は各保険会社で確認しましょう。
手続きには、原則としては契約している保険の証券証書や証券番号が必要ですが、災害の影響でなくしてしまった、証券番号がわからないときも、問い合わせると調べてもらえる可能性があります。

また、どこの保険会社に契約しているかわからないときには、業界団体で調べてもらえることがあります。

生命保険協会「災害地域生保契約照会センター」(生命保険・医療保険など)

フリーダイヤル:0120-001731

受付時間:月~金9:00~17:00(祝日を除く)

一般社団法人 日本損害保険協会「自然災害等損保契約照会センター」(自動車保険・火災保険など)

フリーダイヤル:0120-501331

受付時間:平日9:15~17:00(祝日・年末年始を除く)

用語解説

災害救助法とは?

地震、台風、豪雨などの災害で被害を受けた人が救助を受けて、早急に生活を取り戻すための支援を受けられるようにする法律です。

都道府県が適用し、市町村が中心に支援を行います。災害救助法が適用された地域に住んでいて被害を受けた場合は、避難場所や生活に必要な食糧や衣服、寝具の支援を受けたり、壊れた自宅を応急修理する費用を補助してもらうなど、公的な支援を受けることができます。

また、災害救助法の適用に合わせて、民間企業がサービスを無料で提供する、料金の支払い期限を延期するなどの措置をとることがあります。

※1 出典:内閣府「令和2年7月豪雨による被害状況等について」

参考:内閣府「災害救助法の概要(令和2年度)」
参考:生命保険協会「災害救助法適用地域の特別取扱いについて」
参考:損害保険協会「令和2年7月豪雨による災害に関する損保業界の対応について~対策本部を設置、各種損害保険については最長6か月の特別措置を実施~」

この保険ニュースの解説者

  • ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー