ネット型自動車保険の誕生から約20年、ネット型自動車保険は身近になってきました。保険料の割安感は魅力に感じる一方、保険を切り替える手間や、安さの反面デメリットがあるのでは？と疑問を感じることもあるのではないでしょうか。

ネット型自動車保険と対面で入る代理店型自動車保険との違い、またネット型自動車保険の保険料が割安な理由についてご説明いたします。

代理店型自動車保険との2つの違い

代理店型と、ネット型の大きな違いは2つあります。
2つの違いは代理店型のメリットである一方、ネット型のデメリットになる部分でもあります。

保険手続きは全て自分で

保険代理店の大切な業務の1つに「契約の管理」があります。

顧客の意向や条件に合った保険を提案し、漏れのないように契約手続きを行うだけでなく、保険期間中も管理を行う責任があります。

保険料が払われているか、車の入替や年齢条件の変更がないか、変更がある場合にはその手続きを行います。そのため、代理店を介さないネット型自動車保険の場合は自分自身で契約から管理まで行う必要があります。

もちろん、ネット型自動車保険は代理店を介さない分、手続きに誤りや、漏れが起こらないように注意を払っています。電話窓口の品質向上や、手続きが分かりやすいサイト作り、手続き漏れがないように、定期的な満期の案内など工夫を行っています。

自動車保険で必要な手続き

• 契約手続き
• 保険料が支払われているかの管理
• 契約期間中の条件の変更
• 満期の管理

事故時には直接保険会社と

事故対応も代理店の大切な業務です。

事故があったとき直接保険会社に連絡をするより、馴染みのある担当代理店に電話をするほうがホッとする、という方もいらっしゃるかもしれません。事故対応を得意とする代理店では、保険会社と同様に事故があった時の流れや手順を熟知しており、お客様の立場や生活状況に合わせて解決まで寄り添ってくれる方もいます。

自動車保険の一番の役割は事故にあった方をサービスと保険金で助けることです。ネット型自動車保険では代理店が間に入ることはありませんが、事故時の駆けつけサービスや担当者の面談サービスなど工夫を行い、少しでも事故時のお客様の不安を取り除くため、事故対応のサービス向上に努めています。

事故対応で必要な手続き

• 保険会社への事故報告
• 保険会社との打ち合わせ
• 事故の請求書類の作成

ネット型自動車保険が安い理由

代理店型とネット型の違いでご説明したように、ネット型自動車保の保険では「代理店が行う業務」を保険会社や契約者が行うことで、コストを抑えています。

そのほか、ネット型自動車保険の保険料が抑えられている理由として、「中間コスト」と「リスク細分型」の仕組みについてご説明します。

中間コストのカット

自動車保険の保険料は「純保険料」と「付加保険料」に分けられます。純保険料は事故の際の保険金の支払いに、付加保険料は保険会社の運営にあてられます。付加保険料には保険会社の社費、代理店手数料、保険会社の利益分などが含まれています。

ネット型は代理店型に比べ付加保険料を抑えていることで、保険料が割安な傾向があります。
例えば、ネット申し込みにより書類の処理の手間や書類の保管コストが抑えられる、代理店対応を行う営業担当や営業支店が少なく人件費や事務費が抑えられるなどです。

保険料	内訳
純保険料	事故の際の保険金
付加保険料	保険会社の社費 代理店手数料 保険会社の利益

2.リスク細分型の保険料

自動車保険の保険料は様々なリスク要素を勘案して算出しています。特にネット型自動車保険はリスク区分を増やしたり、より細分化させている傾向があります。

代理店型、ネット型に共通するリスク区分は、年齢、車種、車の型式・年式、免許の色、車の利用目的などがありますが、ネット型自動車保険では住んでいる地域、年間の走行距離などが追加されています。

代理店型よりリスク区分を増やしたり、細かくリスクを分けることによって、低いリスクに当てはまる場合には、より保険料が安くできるようになっています。

ご自身に合った自動車保険選びを

保険料の割安感が魅力のネット型自動車保険ですが、保険代理店が行う契約手続きや事故対応などを自分自身で行う必要があります。

一方でネット型自動車保険は時間や場所を選ばす、いつでも申込ができるというメリットもあります。代理店型とネット型の自動車保険の違いを理解し、ご自身に合った方法で自動車保険を選んでみてはいかがでしょうか。

• 執筆者プロフィール

  

  ライフィ編集部

  「お困りごと解決のためのお役立ち情報サイト」を目指し、生命保険・損害保険を中心に、健康や家計などさまざまな情報を掲載しています。メンバーは独自の視点でお客さまのお困りごとに日々耳を傾け、編集・発信しています。