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更新:(公開:2020年5月7日)

【2021年版】コロナで個人事業主の売上が下がったら?税金や保険料の免除・猶予制度をFPが解説

執筆者

加藤 梨里
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー >プロフィールを見る

※この記事は2021年10月30日現在の情報です。新型コロナウイルスに関する情報は変更されていることがあります。本記事の内容は最新でないことがありますので、必ず最新の情報と合わせてご確認ください。
コロナで自営業・飲食店の売上が下がったら? 受けられる補償や支援、免除制度

自営業や個人事業主のように、会社勤めではなく自分で事業をしている場合、新型コロナ感染症の拡大やそれに伴う経済活動の変化は、事業の継続に大きな影響を与えることがあります。臨時休業や時短営業により売上が減少したり、資金繰りが厳しくなる恐れもあるでしょう。

こうした事態で、個人事業主や飲食店などが受けられるおもな補助や免除の制度をお伝えします。

※この記事は2021年10月30日現在の情報を元に執筆しています。

個人事業主や中小企業向けの助成金・給付金

国や自治体が、新型コロナの感染拡大や経済の状況に応じて、中小企業や個人事業主向けを支援するための助成金・給付金制度を設けることがあります。

緊急事態宣言下で外出や移動の自粛により集客が減った、時短営業や休業の要請に協力したことで売上が減少した、感染防止のための消毒用品やパーテーションの購入費用がかかった、在宅勤務やテレワークを実施するための環境設備に経費がかかったなど、新型コロナへの対応により経営に打撃を受けた場合に利用できます。

国、都道府県、市区町村などがそれぞれに複数の助成金・給付金制度を実施します。いずれも期間限定の措置で、申込や対象期間に限りがありますので、要件を確認してみましょう。

資金繰りの支援

コロナ禍で売上が減少した、取引先からの入金が滞ったなど、経営の資金繰りが厳しいときには、国や自治体の窓口に相談することができます。また、運転資金を確保するために融資や貸付を受けられることもあります。
新型コロナに関連して、金利を引き下げたり要件を緩和して利用しやすくした融資・貸付制度を設けているところもあります。

東京都の中小企業振興公社では、中小企業や個人事業主、フリーランスに向けて、受けられる融資や貸付の情報、資金繰りの相談窓口を案内しています。

税金の猶予

税金の支払いが厳しいときには、新型コロナを理由に納税を猶予してもらえることがあります。

固定資産税、個人事業税などの猶予

個人事業主の場合には、所得税の確定申告とは別にお住まいの地域に個人事業税の納付も必要です。また事業用の店舗や車、備品などがあれば固定資産税もかかります。
新型コロナの影響で売上・事業収入が下がり納税が難しいときには、納付期限を猶予してもらえることがあります。

申請方法や要件は都道府県などが公表しています。東京都の場合には2020年2月以降に、1か月あたりの事業収入が前年同期比20%以上下がり、納税が難しい場合などに、税の徴収が1年間猶予されます。

法人税の猶予

法人化していて、法人税など国の税金の納税が厳しいときには、納税により事業継続が困難になるときや災害など特定の事情があるときに申請できる、猶予制度があります。

新型コロナの影響で休業・廃業をした、オフィスや店舗で感染者が出て消毒作業をしたために備品や棚卸資産を廃棄したといった場合にも、対象になることがあります。
申請が認められると、納税が1年間猶予されます。この制度は、経営者個人の所得税でも同様に利用できます。

公的年金や保険の免除・猶予

従業員や経営者の公的年金、健康保険料の納付が難しいときには、免除や猶予を受けられることがあります。

国民年金保険料の免除・猶予

コロナ禍で収入が減少し、所定の水準以下になったときには、個人の国民年金の保険料納付を免除・猶予してもらえることがあります。
収入の状況により、保険料の1/4~全額が免除される、または納付期限を猶予してもらえます。

厚生年金保険料の猶予

従業員を雇っている場合、厚生年金保険料の半分は法人など雇用者側が負担しています。その保険料納付が難しいときには、所定の要件を満たすと納付や換価(財産の差押えや売却など現金化)の猶予を受けられることがあります。
納期限から6ヶ月以内に管轄地域の年金事務所に申請します。

国民健康保険料の減額・免除

個人事業主などで国民健康保険(国保)に加入している場合で、保険料納付が厳しいときには、減免措置を受けられることがあります。
新型コロナの影響で廃業や失業をした、年収見込額が前年の年収よりも30%以上減ったなどの要件を満たすと、前年の所得に応じて国保の保険料の20%~全額が減額・免除されます。

※詳細は各区市町村の窓口やホームページで確認できます。

コロナ関連の支援制度を活用して、事業や生活の再建へ

このように、新型コロナに関連した自営業者・飲食店向けの支援制度はさまざまなものがあります。感染拡大や経済状況によって、支援策の内容や実施期間が随時更新されています。

最新の情報を各機関に確認して、事業や生活の立て直しに活用できるといいですね。

※この記事は2021年10月30日現在の情報をもとに制作しています。最新の情報や個別具体的な取り扱いについて詳しくは、各機関にご確認ください。

参考:東京都中小企業振興「新型コロナウィルス感染症対策 中小企業・個人事業主(フリーランス含む)向け支援情報 特設サイト」
参考:東京都主税局「新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方に対する猶予制度について」
参考:国税庁「新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方へ」
参考:日本年金機構「新型コロナウイルス感染症の影響による減収を事由とする国民年金保険料免除について」
参考:厚生労働省「厚生年金保険料等の猶予制度について」
参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に係る国民健康保険料(税)の減免に対する財政支援について」

  • 執筆者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
    マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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