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更新:(公開:2016年6月28日)

ねんきん定期便(年金定期便)とは?将来の年金受取額の見方をFPが解説

執筆者

加藤 梨里
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー >プロフィールを見る

ねんきん定期便(年金定期便)ってなに?将来の年金受取額の見方をFPが解説

公的年金に加入している人には、毎年誕生月に「ねんきん定期便」が届きます。

年金の加入状況や将来受け取る年金額に関わる情報が記載されていますが、どのように読み取ればよいのでしょうか?

「ねんきん定期便」の見方を、サンプルを使って解説します。

ねんきん定期便で、年金の加入実績や将来の年金額がわかる

ねんきん定期便は、これまでの公的年金の加入状況や保険料納付の実績、将来に受け取れる年金に関する情報がまとめられた書類です。

国民年金や厚生年金保険などに加入している人に、誕生月に届くように発送されています。年代によって細かな内容は異なりますが、ハガキまたは封書で届きます。

おもに、50歳未満の人にはこれまでの加入実績に基づいた年金の額、50歳以上の人には、現在加入している年金制度に60歳まで同じ条件で加入し続けた場合に受け取れる年金の見込額が記載されています。

表面には直近の状況を記載

50歳未満の人の場合、ねんきん定期便の表面にはこれまでの加入実績に応じた年金額がまとめられています。

また、最近の年金の加入状況や保険料の納付額などの記録が月ごとにまとめられています。

厚生年金保険に加入している場合には、保険料の算定基準となる「標準報酬月額」(月収をもとに決まる金額)も記載されています。

ねんきん定期便サンプル(50歳未満の場合・表面)
ねんきん定期便50歳未満のサンプル
ねんきん定期便50歳未満のサンプル

引用:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和6年度送付分)」

裏面には加入実績を記載

裏面では、これまでの年金の加入実績がわかります。50歳未満の場合、次の3項目が記載されています。

  1. これまでの保険料納付額
  2. これまでの年金加入期間
  3. これまでの加入実績に応じた年金額
ねんきん定期便サンプル(50歳未満の場合・裏面)
ねんきん定期便50歳未満のサンプル
ねんきん定期便50歳未満のサンプル

引用:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和6年度送付分)」

1.これまでの保険料納付額

これまでに納めた保険料の累計額です。

国民年金と厚生年金それぞれについて、過去に納付した保険料の累計額がまとめられています。

2.これまでの年金加入期間

年金の種類ごとに、これまでに加入していた期間(月数)が記載されています。

国民年金と厚生年金それぞれにおいて、区分ごとの加入期間が記録されています。

国民年金(a)

おもに「第1号被保険者」と「第3号被保険者」の期間が記載されています。

第1号被保険者は、20歳以上の学生や自営業、無職などの人が該当します。この期間のうち国民年金の保険料を未納していない月数が記載されます。

第3号被保険者は、専業主婦(夫)などで会社員・公務員(第2号被保険者)に扶養されている人です。自分で保険料の納付をする義務はありませんが、この期間は将来の年金額に反映されます。

厚生年金保険(b)

会社員(一般厚生年金)、公務員(公務員厚生年金)、私立学校の教職員(私学共済厚生年金)として厚生年金に加入していた月数が記載されます。

船員保険(c)

船員保険に加入していた月数が記載されます。

年金の受け取りには10年以上の受給資格期間が必要

国民年金(a)、厚生年金保険(b)、船員保険(c)に加入していた期間の合計が、「年金加入期間 合計」です。

また、ここに「合算対象期間等(d)」を加算した期間が「受給資格期間(a+b+c+d)」になります。

合算対象期間とは、年金額には反映されないものの、受給資格を満たすための期間としてみなすことができる期間です。

年金を受け取るには、受給資格期間が120月(10年)以上必要です。120月に満たないと、原則として老齢年金を受け取ることはできません。

3.これまでの加入実績に応じた年金額

上記の情報をもとに、これまでの加入実績に応じて算出される、現時点での年金額が記載されています。

大きく分けて、国民年金部分に相当する老齢基礎年金と、厚生年金保険部分に相当する老齢厚生年金があります。

(1)老齢基礎年金

これまでの国民年金の加入期間や保険料の納付額などに基づいて、老齢基礎年金額が計算されています。

(2)老齢厚生年金

厚生年金保険の加入期間や当時の収入(標準報酬月額)などに基づいて、老齢厚生年金額が計算されています。

会社員や公務員など、働き方が途中で変わって加入先の厚生年金の区分が変わった場合には、それぞれに対する年金額が記載されます。

60歳以上になると将来の年金見込額もわかる

上記のように、ねんきん定期便では、過去に加入してきた年金や納付した保険料に対する年金額を確認できます。

すでに納付した保険料をもとに計算されていますので、基本的には将来は最低限でもこの金額は年金として受け取れることになります。

今後、年金の保険料納付を継続すると、年金額はさらに増額します。

60歳以上になると、以後も保険料納付を続けた場合の年金の見込額も記載されます。

ねんきん定期便サンプル(50歳以上の場合・裏面)
ねんきん定期便50歳未満のサンプル
ねんきん定期便50歳以上のサンプル

引用:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和6年度送付分)」

ねんきんネットで年金の情報をいつでも確認できる

ねんきん定期便は、電子版としてインターネットサイト「ねんきんネット」でも閲覧できます。

また、ねんきん定期便の発送は基本的に年に1回のみですが、年金の加入や保険料納付の状況は随時変動することがあります。

ねんきんネットでは、リアルタイムに年金の状況を確認したり、将来の年金見込額の試算などができます。

ねんきんネットは、パソコンまたはスマートフォンからアクセスします。

ねんきん定期便に記載されている「お客様のアクセスキー」を使って、またはマイナンバーに紐づいた個人情報を管理する「マイナポータル」サイトから登録をすると、ねんきんネットを利用できます。

二次元コードのスキャンでも将来の年金額をシミュレーションできる

また、ねんきん定期便に記載されている二次元コードをスキャンすると、厚生労働省の「公的年金シミュレーター」というサイトにアクセスできます。

ここでは、生年月日や働き方などの情報を入力すると、将来の年金額を試算できます。利用登録なしで、パソコンやスマートフォンからシミュレーションすることができます。

出典:厚生労働省「公的年金シミュレーター」

ねんきん定期便を活用して、将来の年金の見通しをつける

ねんきん定期便では、これまでの年金の加入状況や年金額などを確認できます。

将来の年金額の見込額がわかれば、老後資金の計画にも活用できそうです。見方を理解して、定期的に確認できるといいですね。

※1 出典:日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
※2 出典:厚生労働省「公的年金シミュレーター」

  • 執筆者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
    マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。
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