見直し時期で保険会社より提案がきたが、どのプランがいいか分からない斎藤さん(50才・女性):
会社員(金融業)、未婚(シングルマザー)、子供3人(17歳、14歳、7歳)、賃貸
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1.どんな保険で保険料はいくらですか?
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死亡時の保障
- 保険種別
- 終身保険
- 保険の目的
- 家族のため
- 保険期間
- 終身
- 保険料
- 400円/月
- 払込期間
- 70歳まで
- 保険金額
- 300万円
死亡時の保障
- 保険種別
- 逓減定期特約
- 保険の目的
- 家族のため
- 保険期間
- 13年
- 保険料
- 2,700円/月
- 払込期間
- 65歳まで
- 保険金額
- 696万円
病気・ケガ・入院の保障
- 保険種別
- 医療保険特約
- 保険期間
- 13年
- 保険料
- 3,000円/月
- 払込期間
- 55歳まで
- 入院
- 5,000円/日額
- 先進医療
- あり
- 女性疾病
- 5,000円/日額
病気・ケガ・入院の保障
- 保険種別
- 3大疾病特約
- 保険期間
- 13年
- 保険料
- 3,500円/月
- 払込期間
- 55歳まで
- 入院
- 300万円/一時金
その他
- 保険種別
- 個人年金保険
- 保険料
- 20,000円/月
- 払込期間
- 65歳まで
- 受取開始
- 65歳
- 受取期間
- 10年
- 年金額
- 59万円/年
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2.いつどこで入りましたか?
- 知人の家族が保険会社の方で、5年前に勧められて入りました。
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3.今の保険に入ったきっかけは?
- 子どもが産まれてから、独身時代に入ったままの生命保険を見直さなければと思っていました。病気になった時の保障の強化と、保険の受取人を子どもに変えたいと考えていました。
なかなかタイミングがなかったのですが、知人のご家族が大手の保険会社の方だと分かり、外交員の方を紹介していただき、相談して入りました。 -
4.今の保険を選んだ理由・決め手は何ですか?
- 保険自体が全然分かりませんでしたが、叔父ががんになった際、治療費が高額だったのに、がん保険に入っていなかったのを悔やんでいたのを思い出し、がんや女性特有の病気に対応する保険に入りたい、と希望を伝え、勧められた死亡保険に入りました。
その際、将来の備えになる、積み立て型の年金保険があることを初めて知り、国の年金がどうなるか分からないことも踏まえ、死亡保険と共に積み立て型の年金保険にも入りました。
いくつかプランを作ってもらいましたが、希望の保障内容で、かつ生活に支障がでない保険料のプランのものを選びました。 -
5.入っている保険や今後の保険選びについてアドバイスが欲しいことはありますか?
- 自分の希望を伝えて勧められた生命保険に入ったものの、特に死亡保険は本当に自分にあっているのかどうかが不安です。
契約して今年で5年目なので見直す時期らしく、新プランを提案してもらっています。ただ、タイミングがなかなか合わず、書面での提案だったので、今のプランとどうちがうのか、そして提案されているどのプランがいいのか分かりません(正直、保険の外交員の方は自分の売上ベースでプラン提案をされているのでは、と思ってしまう節もあるので)。
また、そもそも見直すべきなのか、どこが見直しポイントなのかも分かりません。もし、同じような内容でもっと安くておすすめの保険があるなら乗り換えることも検討しています。
FP・生保プランナーからのコメント
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久保 登嗣宜(くぼ としのり)
株式会社ライフィ コミュニケーション営業部 プロダクティプライフセクション 生命保険アドバイザー
公的保険アドバイザー、2級ファイナンシャル・プランニング技能士 -
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザーお子さんの生活を支えていくうえで備えておきたい保障をしっかり確保できていますね。
ご心配されている死亡保険については、「逓減定期特約」の内容を一度確認しましょう。年数を経るにつれ保険金額が減っていくはずですので、お子さんがそれぞれ高校、大学などに進学する時期に、保険金額がいくらあるかをみておきましょう。
また、保険期間が終了する約8年後、まだ3人目のお子さんは中学生でしょう。お子さんが独り立ちする頃までは、それ以後も死亡保障はあった方が安心です。
医療や3大疾病の特約も約8年後に保険期間が終了します。お子さんの年齢にかかわらず、病気への備えはずっと確保しておきたいところです。死亡保障とともに、更新することを前提で契約したと思いますが、同じ内容で更新すると、契約時よりも年齢が上がる分、月々の保険料が高くなります。家計への負担を増やさないために、保障内容は変更を検討してもよいかもしれません。特に3大疾病特約は一時金の金額を減らす、3大疾病からがんに限定するなどが考えられます。
個人年金保険は、現役中に払い込みを終えて、定年後に老後資金をきちんと受け取れる内容になっており、安心感がありますね。
担当の方には見直しを勧められているとのこと。客観的には今すぐにというよりは、少し時間をかけてもよいので他社の保険も含めて比較検討するとよいと思います。
死亡保険は、万が一の場合に家計を支える保険であるため、「保険金額・保障の期間」が見直しのポイントになります。
まずは今の保険でお子様のこれからの教育費が賄えるかどうかを確認しましょう。一番下のお子さんが18歳になるまでは遺族年金が給付されますが、18歳未満のお子様の人数で給付金額も変わります。保険金額の目安は、必要な生活費と教育費を計算し、そこから給付される予定の遺族年金額を差し引いた額です。教育費なので、一番下のお子さんが卒業・独立するまでの期間で考えましょう。
シングルマザーで大黒柱として家計を支えていると考えると、子どもの独立まで十分に備えられる金額設定をしておくことが大切です。
終身保険は400円で300万円の保障がございますので、老後の準備や、万が一のお葬式代として続けることをお勧めします。解約返戻金があれば「契約者貸し付け」の制度を利用して急な出費の資金調達にも活用ができます。
もう一つ「将来の病気への備え」も見直しのポイントです。医療保険は特約での定期タイプよりも、老後の保障も確保できる終身型を改めて検討するのも良いでしょう。
個人年金保険は、貯蓄タイプで老後の資金に活用できます。余裕があれば続けることをお勧めします。