2023年度の国民医療費が48兆915億円で過去最高を更新 前年度比1兆円超の増加

加藤 梨里
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー >プロフィールを見る

保険適用される診療費などの総額が、2023年度に過去最高となる約48.9兆円だったことが、厚生労働省のまとめによりわかりました。
国民医療費は近年過去最高を更新し続けており、前年度に比べて1兆円を超える増加となりました。
国民医療費の動向について解説します。
ニュースのポイント
- 2023年度の国民医療費は約49兆円超で過去最高
- 国民一人あたりの医療費は約38.7万円
- 65歳以上の高齢者の国民医療費が全体の6割超
国民医療費は毎年増加傾向が続く
厚生労働省が発表した2023年度の国民医療費は48兆915億円で、前年度に比べて3.0%、1兆3,948億円増加しました。
増加は3年連続で、過去最高を更新しました。同省が集計を開始した昭和30年度以降、長期間にわたり上昇傾向が続いています。
国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は8.08%でした。前年度に比べるとやや低下したものの、依然として高い水準にあります。
1人あたりの医療費も増加
人口1人あたりでみた国民医療費は、38万6,700円でした。前年度の37万3,700円 に比べて1万3,000円、3.5%上昇し、過去最高額を記録しました。
65歳以上の国民医療費が全体の6割超
年齢階級別の国民医療費をみると、65歳以上が全体の60.1%、65歳未満が39.9%を占めていました。
さらに、75歳以上だけでも全体の39.8%を占めており、医療費負担に占める高齢者の割合が大きいことがうかがえます。
人口一人あたりでみた国民医療費は、65歳以上で79万7,200円、65歳未満で21万8,000円でした。
全年代で前年より増加しており、0~14歳を除くと年齢が高いほど一人あたりの医療費も高い傾向が見られます。
医療費の財源の半分は加入者の保険料
国民医療費の財源のうち、公的医療保険制度に加入している人が納める保険料は約24兆1,383億円で、全体の約50%を占めていました。
残りの37.5%は国や地方自治体の税金による公費、11.8%は患者が医療機関の窓口で支払う自己負担分が占めています。
公的医療保険制度の維持において、加入者が納める保険料の負担が大きいことがわかります。
国民医療費とは
国民医療費は、公的医療保険が適用される診療に要した費用です。具体的には、公的医療保険制度や後期高齢者医療制度、公費負担医療制度により給付された金額に加え、患者が医療機関の窓口で自己負担した金額などが含まれています。
国民医療費に含まれるのは、公的医療保険が適用される病気やけが、歯科治療費、調剤薬局での薬剤費などです。
一方で、先進医療や健康診断、予防接種、正常分娩、介護サービス費用など、保険適用外のものは含まれません。
出典:厚生労働省「令和5(2023)年度 国民医療費の概況」
この保険ニュースの解説者
加藤 梨里(かとう りり)
マネーステップオフィス株式会社代表取締役
CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー

















