2026年4月スタート 子ども・子育て支援金のしくみと負担額を解説

八木 敏弘
トータル・ライフ・コンサルタント、トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP) >プロフィールを見る
2026年(令和8年)4月から、子ども・子育て支援金の拠出が始まります。公的医療保険に上乗せして徴収される新しい制度で、会社員・自営業・後期高齢者など加入する医療保険の種類によって負担額が異なります。支援金がどのような目的で集められ、何に使われるのかを解説します。
ニュースのポイント
- 2026年(令和8年)4月から子ども・子育て支援金の拠出が始まる
- 集めた支援金は「加速化プラン」の6つの子育て施策(児童手当拡充・こども誰でも通園制度など)の財源に充てられる
- 会社員(被用者保険)の支援金率は令和8年度0.23%。個人負担は企業と折半で、月数百円程度の見込み
子ども・子育て支援金の概要
子ども・子育て支援金は、少子化対策として2023年12月に策定された「こども未来戦略 加速化プラン」に基づき新設された制度です。3.6兆円規模の子育て支援拡充の財源として、全世代・全企業から広く拠出を求めるしくみで、既存の医療保険制度のしくみを活用して拠出されます。
支援金の使途:6つの子育て施策
拠出された支援金は下記6つの施策の財源に充てられます。いずれも「加速化プラン」のもとで既に新設・拡充が進んでいます。
- 児童手当の拡充
- こども誰でも通園制度
- 妊婦のための支援給付
- 雇用保険の出生後休業支援給付
- 育児時短就業給付
- 育児期間中の国民年金保険料免除
給付対象者と給付額
子ども・子育て支援金は、加速化プランの6つの施策を通じて子育て世帯に届けられます。各施策の対象者と給付額は以下のとおりです。
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児童手当(拡充後)
対象:0歳〜高校生年代(18歳年度末まで)の子を養育している方
給付額:3歳未満 月額15,000円(第3子以降は月額30,000円)/3歳〜高校生年代 月額10,000円(第3子以降は月額30,000円) -
こども誰でも通園制度
対象:保育所等に通っていない0〜2歳の未就園児を持つ保護者
給付内容:月一定時間数まで保育施設を利用できる。利用時間の上限・費用負担は市区町村により異なります。 -
妊婦のための支援給付
対象:妊娠中の方(妊娠届出後、伴走型相談支援との一体的な実施)
給付内容:給付額は居住市区町村により異なります。詳細は居住市区町村にご確認ください。 -
出生後休業支援給付金(雇用保険)
対象:雇用保険被保険者である会社員・公務員で、子の出生直後の一定期間内に両親ともに(配偶者が就労していない場合などは本人が)14日以上の育児休業を取得した方
給付額:育児休業開始前賃金の13%相当を最大28日間支給(既存の育児休業給付金と合わせて手取り賃金の10割相当となる設計) -
育児時短就業給付金(雇用保険)
対象:雇用保険被保険者である会社員・公務員で、2歳未満の子を養育するために時短勤務を選択し、一定の要件を満たす方
給付額:時短勤務中の賃金の10%相当を支給(支給限度額あり) -
育児期間中の国民年金保険料免除
対象:自営業者・フリーランスなど国民年金第1号被保険者で、育児期間中(子が3歳に達するまで)の方
給付内容:育児期間中の国民年金保険料が免除されます(免除期間中も納付したものとして年金額が計算されます)。これは雇用保険のない自営業者・フリーランス向けの給付に相当する支援措置として創設されたものです。
拠出者と拠出額
子ども・子育て支援金は、上記の6施策の財源として、子どもの有無や年齢に関わらず、医療保険に加入している全員が拠出します。会社員・自営業者・後期高齢者のいずれも「拠出する側」です。加入する医療保険の種類によって算定方法が異なります。
公的医療保険の加入者から広く徴収される制度ですが、独身者や子どものいない世帯の負担が増えることから「独身税」と称され話題になりました。
被用者保険加入者(会社員・公務員)
令和8年度の支援金率は一律0.23%です。拠出額(月額)は「標準報酬月額 × 0.23%」で算出し、個人負担はその半額です(残り半額は事業主が負担します)。令和8年4月保険料分(5月給与天引き)より拠出が始まります。
例:標準報酬月額30万円 → 個人負担 月額約345円
国民健康保険加入者(自営業者・フリーランス等)
拠出額は居住市町村が定める条例に基づき、世帯・所得に応じて決定されます。具体的な金額は居住市町村への確認が必要です。令和8年4月分より拠出が開始されます(開始時期は市町村ごとに異なります)。
後期高齢者医療制度加入者
拠出額は都道府県後期高齢者医療広域連合が定める条例に基づき、所得等に応じて決定されます。広域連合ごとに支援金に係る保険料率が異なります。令和8年4月分より拠出が開始されます。
出典:こども家庭庁「加速化プランによる子育て支援の拡充と子ども・子育て支援金」
出典:こども家庭庁「医療保険制度ごとの年収別試算(PDF)」
出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金の概要について(PDF)」
出典:厚生労働省「育児休業等給付について」(出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金)
この保険ニュースの解説者
八木 敏弘(やぎ としひろ)
Sasuke Financial Lab 株式会社
トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)




















