FPが検証!バイク保険選びに役立つ!
主要3社のロードサービス比較
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通勤や通学の日常として、週末を楽しむ非日常として、利用目的はそれぞれでも、季節を直接感じることのできる「バイク」には、単なる移動手段を超えた魅力があります。一方で、バイク搭乗中の事故では、大きなケガに繋がりかねません。相手への補償だけでなく、自分自身への備えとして、任意のバイク保険への加入は必須と言えるでしょう。そして、補償内容とともに、付帯されるロードサービスについても検討のうえ最適な保険を選びたいものです。
自賠責保険だけでは足りない!
任意バイク保険の必要性
バイク保険で、まず頭に浮かぶのは強制加入の「自賠責保険」かもしれません。ただし、「自賠責保険」は、事故が発生した際の相手方への補償(対人賠償)を最低限補償するに過ぎず、十分とはいえません。そのため、任意のバイク保険(以下、バイク保険)へ加入することにより「対人」および「対物」の相手方への補償のほか、自分自身や同乗者のケガ、場合によってはバイクの損壊にも備えることができます。
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最近では、手軽に申込むことができ、保険料負担も抑えられるネットで申し込めるバイク保険が主流となっています。とは言え、補償内容を理解しないまま申込むケースが多く見受けられます。どのような場合に、どのような補償が得られるのか、きちんと把握したうえで加入することをおすすめします。
また、基本的な保障内容とともに、付帯される「ロードサービス」についての充実度もバイク保険選びの重要な要素の1つです。
そこで、保険比較ライフィが扱う保険会社3社(アクサ損害保険・三井ダイレクト損保・チューリッヒ保険会社)のバイク保険について、「ロードサービス」に焦点をあて比較します。ロードサービス比較表から保険料のお見積り、お申し込みも可能です。
バイク保険の
「ロードサービス」とは
「ロードサービス」とは、バイクの故障や事故により自力走行が困難になった際に、さまざまなサポートが得られるサービスの総称です。基本的には、①レッカー搬送、②現場での応急作業、③帰宅・宿泊サポートの3つのサービスに分類されます。
多くの場合、突然の事故や思いがけないトラブルに遭遇すると、慌ててしまい、パニック状態に陥りがちです。そんなときに心強い味方となるのが付帯の「ロードサービス」です。各社とも「ロードサービス」は、標準で自動付帯(無料)されているものの、サービスの内容に差異があります。サービス付帯の有無だけでなく、どの程度充実しているのか、自分自身の行動範囲と合致しているかといった視点で選ぶことをおすすめします。
バイク保険に付帯される
「ロードサービス」3社の比較
各保険会社が提供するロードサービスの内容について見積書だけで判断することは難しいかもしれません。そこで、バイク保険の主要3社(アクサ損害保険、三井ダイレクト損保、チューリッヒ保険会社)のロードサービス比較を一覧としました。
ロードサービス内容
|
引受保険会社 |
アクサ損害保険 |
三井ダイレクト損保 |
チューリッヒ生命 |
|
保険商品 |
アクサダイレクト総合自動車保険
(バイク保険) |
強くてやさしいバイクの保険
(総合バイク保険) |
スーパーバイク保険 |
|
ロードサービス |
自動付帯 |
自動付帯 |
自動付帯 |
|
対応受付時間 |
24時間365日 |
24時間365日 |
24時間365日 |
|
ロードサービス拠点 |
10,770拠点
(2024年12月末時点) |
全国約4,300ヵ所
(2024年4月時点) |
全国約10,700ヵ所
(2024年9月時点) |
|
レッカー搬送 |
100kmまで無料
(指定工場へは無制限) |
100kmまで無料 |
100kmまで無料 |
バッテリー
上がり対応 |
応急作業・点検・交換
無料
※保険期間中1回まで |
エンジンの再始動
無料
※保険期間中1回まで |
エンジンの再始動
無料
※保険期間中1回まで |
ガス欠時
の燃料補給 |
燃料費は実費(契約2年目以降は10Lまで無料)
※保険期間中1回まで |
10Lまで無料
※契約1年目から無料
※保険期間中1回まで |
10Lまで無料
※契約1年目から無料
※保険期間中1回まで |
落輪の引き上げ・
スタック引き上げ |
無料 落差1m以内までの落輪※
積雪路面で自力走行できなくなった場合の引出し作業
※すべての車輪の落輪は除く |
無料
※2万円(税込)まで |
無料
※クレーン作業、落差1mを超える作業は有料 |
エンジンオイル・
冷却水補充作業 |
無料 |
なし
※冷却水補充作業は「その他応急作業」の範囲で対応できる場合は無料 |
無料 |
|
その他応急作業 |
無料
(作業時間30分以内) |
無料
(作業時間30分以内) |
無料
現場で修復できる場合、時間制限なし |
帰宅・移動費用
サポート |
搭乗者全員分の交通費 |
1事故1名あたり2万円(税込)限度 |
交通費をサポート
(搭乗者分含む) |
|
宿泊費用サポート |
搭乗者全員分の宿泊費(1泊分まで) |
1事故1名あたり1万円(税込)限度 |
当日1泊分の宿泊費用サポート
(搭乗者分含む) |
当日帰宅困難な場合の
ペット宿泊費用 |
同乗していたペットの宿泊費補償(1泊まで) |
なし |
ペットホテル費用(1泊分)+ホテルまでの交通費
自宅付近に預けている場合の延長料金
いずれも上限1万円まで |
|
修理後車両搬送費用 |
修理工場まで引取りの場合
当日1名の片道交通費
5万円(税込)限度に補償 |
自宅まで搬送費用10万円(税込)まで補償
(ロードサービスセンターで搬送手配した場合に限る) |
自宅までの搬送費用全額
引き取りの場合は修理工場までの片道1名分の交通費全額 |
キャンセル費用 サポート |
なし |
なし |
バイクの事故や故障によりバイクが走行不能のために生じた旅行代金等のキャンセル費用5万円までサポート
※ レッカーサービスの利用が前提 |
|
JAFとの連携 |
なし |
JAF会員の場合、原則JAFへ取次ぎ、JAF会員サービスを利用
この場合、30分を超える作業料金、部品代を4,000円(税込)限度に保険会社が負担、サービスのグレードアップ(レッカー牽引距離の拡大など) |
なし |
ロードサービス手配、
位置情報提供サービス |
ロードサービスの手配完了後、スマートフォンへSMS送信
サービススタッフ到着予定時間や位置情報の確認が可能 |
「三井ダイレクト損保アプリ」からのGPS位置情報サービスで事故・故障現場を特定 |
LINEロードサービス受付。
簡単な質問と位置情報取得で作業スタッフが直行。到着予定時刻も確認できる |
その他サービス・ 注意点 |
・「メッセージサービス」
自力走行が出来なくなった場合に、家族または旅行会社への連絡を代行
・一部のサービスは離島など対象外の地域あり |
【相談・情報サービスが充実】
・故障電話相談サービス(バイクの不具合発生時の一般的なアドバイス)
・ガソリンスタンド案内サービス |
現場で対応できない場合、
レッカーサービスを提供 |
|
各種保険料割引 |
「インターネット割引」最大10,000円
(保険料に応じた割引率、所定の条件あり)
+「無事故割引」2,000円
→あわせて最大12,000円割引 |
「インターネット契約割引」3,000円
+「eサービス(証券府発行)割引」500円
→インターネットからの手続で最大3,500円割引 |
インターネット割引 最大10,000円割引 |
詳しい補償内容・ お見積り・お申し込み |
詳細を見る
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※上記比較表は、2025年5月25日時点の各社の公式サイトの情報をもとに作成しています。
「ロードサービス」の
サービス内容
「ロードサービス」の主なサービス内容は以下のとおりです。
1. レッカー搬送
事故や故障で動けなくなった車両を修理工場などへ搬送します。
保険会社にもよりますが、提携している指定工場へ搬送する場合、距離に制限はありません。一方で、希望する工場へ搬送する場合は、各社とも100kmまで無料で搬送可能です。
【通勤に利用するTさんの事例】
勤務先へは、電車利用よりも最短ルートで移動できるバイクを利用しています。先日、出勤時にパンクしてしまい、周辺に修理工場も見つからず途方に暮れました。加入していた保険会社のロードサービスを思い出し、連絡したところ、程なくレッカー車が到着し、10km程度先の修理工場まで搬送してもらいました。通い慣れた道であっても、意外と修理工場の所在などはわからないものですね。搬送は無料、勤務先までの交通費も補償され、とても助かりました。
2. 応急処置
トラブル発生時、現場に駆けつけての復旧作業を行います。
・バッテリー上がり
バッテリーが上がってしまった場合に、ジャンピング作業やバッテリー交換を行います。各社とも保険期間中1回まで無料と回数に制限があります。
・ガス欠時の燃料補給
ガス欠時の燃料補給は、各社とも10リットルを限度に保険期間中1回まで対応可能です。ただし、条件により有料という保険会社もあるため、注意が必要です。
【週末の楽しみはツーリングのKさんの事例】
山道でふとメーターを見るとガソリンがEラインになっていました。近くにスタンドはなく、予備タンクも空となり完全に動けなくなりました。スマホの電波が不安定で焦りましたが、保険会社のロードサービスに連絡すると、簡単な質問に答えただけで的確に位置を把握してくれて30分ほどでスタッフが到着、予備燃料を補給してもらいました。バイク歴20年以上、普段からメンテナンスには気を遣い、自分には関係ないと思っていましたが…。ロードサービスが付帯されていて、本当に助かりました。
・落輪の引き上げ・スタック引き上げ
雪道やぬかるみなどで動かなくなった場合などに走行できる状態に復旧します。ただし、保険会社によって、有料となるケースや無料サービスの対象に差異があります。
・その他の応急作業
基本的に、現場にて修復できる応急的な作業を行います。アクサ損害保険・三井ダイレクト損保では概ね30分程度と明記されていますが、チューリッヒ保険会社では時間制限は設けられていません。
【日常的に使用するSさんの事例】
ショッピングセンターで買い物を終え、自宅に戻ろうとしたその時、はずみで鍵をシート下に入れたまま閉めてしまい、開けられず焦りました。ロードサービスの応急作業で対応してもらいました。対応の早さに驚きとともに感謝です。
3. 宿泊・帰宅サポート
遠方でのトラブル時に、宿泊費用や帰宅のための交通費もしくはレンタカー費用を補償します。
保険会社により費用上限や要件に差異があるため、注意が必要です。
比較的新しいサービスとして、たとえば事故で予定通り帰宅できない場合、預けていたペットホテルの延長料金を補償する保険も登場しています。
ネットバイク保険各社の
「ロードサービス」の特徴
アクサ損害保険:
契約1年目のガス欠時の燃料補給は有料であるものの、2年目以降は無料となるため継続したい保険会社です。応急作業、宿泊・帰宅サポートともに充実しており、事故後の対応まで頼れる・寄り添う「チームアクサ」のサポートは心強い味方です。
三井ダイレクト損保:
2023年1月始期契約以降、ロードサービスが大幅に強化されました。レッカー搬送や応急作業、帰宅サポートまで、どの場面でも充実したサポートを受けられるため、安心してバイクライフを楽しめます。特に、見知らぬ場所でのトラブル時には、スマートフォンや携帯電話のGPS位置情報を活用し、事故や故障現場を正確に特定して迅速に対応できる点が大きな魅力です。
チューリッヒ保険会社:
現場で修復できる作業であれば時間の制限なく対応してくれます。また、宿泊・帰宅サポートの費用補償に金額の制限ないことは、遠出をするライダーには向いていると言えます。また、ペットの宿泊費用もしくは自宅付近に預けている場合の延長料金の補償は、ペットと暮らすライダーにとって嬉しいサービスです。
FPからのメッセージ(まとめ)
バイク保険主要3社の「ロードサービス」について、いずれも基本的なサービスは盛り込まれており、いざというときでも安心です。事故が起きた時までを想定して心強い味方のアクサ損害保険、基本的なロードサービスだけでなく見知らぬ場所でのトラブルも安心の三井ダイレクト損保、時間や費用に制限が比較的緩いチューリッヒ保険会社といった特徴をふまえて、自分にあった保険会社を選ぶとよいでしょう。
ロードサービスは、あくまでも保険に付帯される「サービス」です。トラブル発生によりロードサービスを利用した場合でも、等級に影響はなく、翌年度の保険料が上がる理由とはなりません。
なお、基本的に国内の一般道であれば補償の対象となりますが、一般車両が通行できない道路や自然保護・環境保全などの見地から通行禁止指定地域、また出動車両の通行が極めて困難な地域および自然災害により危険が予知される場合や作業が困難な場合には、各社ともサービスを受けることはできません。ライダーとして、ルールを遵守しつつ、安全で楽しいバイクライフを目指しましょう。
比較にあたり、各社の公式ホームページ等を確認するとともに、実際にバイク利用者の声も取材しました。事例のように、毎日の通勤などで必要なためバイクを利用するという方も多い一方で、バイク愛好家からは、「振動やエンジン音から伝わる感覚など、自分の身体の一部のような感覚を味わえるのがたまらない」「風を感じつつ、どこまでも一人で走れる自由さ。好きな時間に、好きな場所へ行ける解放感が日常のストレスを吹き飛ばしてくれる」「普段質素な生活をするのは、自分好みにバイクをカスタマイズするため」等々、バイク愛が溢れる声を多く聞きました。だからこそ、いざという時に、役に立つよう備えておくことが大切です。
バイク保険は義務の延長ではなく、自分と大切な人、そしてバイクを守るための備えとして、補償内容に加え、ロードサービスや付帯サービスも含めて、自分に最適な保険を選びたいものです。
チューリッヒ保険会社:A-250716-03/ 三井ダイレクト損保:25a29/ アクサ損害保険:AT2570075