わが子は大切な家族の一員。万が一迷子になってしまったらと考えると、とても心配ですよね?迷子にならないように、また迷子になってしまった時に一日でも早くわが家に戻ってこられるように事前にできることをしておくと安心です。

そこで、ワンちゃんやネコちゃんの迷子対策について知っておきましょう。

自治体に引き取られるワンちゃん、ネコちゃんは年間10万頭

環境省のまとめ※1によると、1年間に自治体に引き取られている動物たちは犬猫合わせて約10万頭。この中には「迷子」の犬猫も多く含まれています。

自治体に引き取られたワンちゃんやネコちゃんのうち、半数以上は飼い主のもとに戻ったり、新しい飼い主に譲渡されています。近年では犬猫の譲渡の動きが活発になっていることもありその割合は急増しているようです。一方で、殺処分されるワンちゃんやネコちゃんは減少しています。しかし、平成29年で約4万3,000頭の犬猫が殺処分されている悲しい現実もあります。

大切なわが子が迷子になって、お家に戻ってこられないままになってしまうのは飼い主にとってつらいものでしょう。まして、その末に殺処分されるおそれを考えると胸がつぶれる思いではないでしょうか。わが子と離れ離れにならないために、日頃から迷子対策をしておきましょう。

普段の生活でできる対策は?

ワンちゃんやネコちゃんが迷子になる原因の多くは、雷や花火などの大きな音に驚いて飛び出してしまった、散歩中やお出かけ中に目を離したすきにいなくなってしまった、ドアや門の隙間から出ていったなどの不注意やアクシデントが占めています※2

ほんの一瞬のことでわが子を迷子にしないように、室内、屋外、お出かけそれぞれのシーンで気をつけたいことを確認してみましょう。

室内飼育で気をつけたいこと

室内でペットを飼っているなら迷子にはならないと思うかもしれませんが、実はそうではありません。

窓やドアを開けっ放しにしていれば、隙間から出ていってしまうかもしれません。来客が来てドアを開けると、隙間から飛び出して行ってしまうこともあるでしょう。窓やドアを開いたら速やかに閉める、玄関前には柵などを用意して、簡単には出られないようにしておくなど、室内の環境を整えておくとよいですね。ベランダから出ていってしまうこともあるので、あまりひんぱんにベランダに出さないようにするのも有効かもしれません。

屋外飼育で気をつけたいこと

日頃から屋外で過ごしているわが子でも、放し飼いはできるだけ避けましょう。ワンちゃんにはしっかり鎖やリードをつけて、取れやすくなっていないかを日頃から確認しましょう。首輪が抜けてしまわないように、体に合ったものを装着することも大切です。

屋外飼育の場合、柵やゲージなどが長年の風雨で傷むことがあります。壊れていないか、壊れやすくなっていないかを1シーズンごとに確認しておきましょう。特に大雨や強風のときには傷みやすいですから、こまめに点検するとよいですね。

お出かけ時に気をつけたいこと

わが子と一緒に買い物や旅行に行くと、日頃と違う環境に興奮したりストレスがかかったりして、不意な行動を起こすことがあります。慣れない場所や初めての場所では特にリードをしっかり握り、わが子から目を離さないようにしましょう。もしうっかり見失ってしまったときにすぐに見つけやすいように、人通りの多い時間帯や場所を避けることも有効かもしれません。

迷子札やマイクロチップで1日も早くおうちに戻れる工夫を

それでも、大切なわが子が万が一迷子になってしまったときには、1日も早くお家に戻してあげたいもの。そこで有効なのが犬鑑札や迷子札、マイクロチップなどです。

自治体で交付される犬鑑札

ワンちゃんの場合、迷子にならないようにする一つの方法に「犬鑑札(いぬかんさつ)」があります。これはお住まいの市区町村に飼い犬の登録をするときに受け取るもので、ワンちゃんに装着することが義務付けられています※3

犬鑑札には自治体の登録番号が記載されていますので、登録情報をもとに飼い主を確認することができます。わが子が迷子になったとき、犬鑑札をきちんとつけていれば探し出す手掛かりになるかもしれません。

タイプが選べる市販の迷子札

迷子札は、ワンちゃんやネコちゃんに任意でつけておくIDタグです。ペットショップなどで販売されており、首輪にひっかけたり、首輪に一体になるように取り付けたり、さまざまな形のものがあります。

迷子札にはわが子の名前や飼い主の連絡先などを記載できるのが一般的です。水を浴びたり泥んこになって遊んだりしても文字が消えないように、刻印できるタイプもあります。迷子札にわが子と飼い犬の情報があれば、わが子が迷子になってどこかで保護されたとき、保護した人が飼い主に連絡することができます。

ワンちゃんやネコちゃんの首輪や迷子札のなかには、GPS機能が付いたものもあります。わが子の居場所を特定するときに役立つかもしれません。

マイクロチップでわが子が帰ってくる確率が高まる

鑑札や迷子札は、わが子と飼い主さんの情報を結び付けることはできますが、迷子になったわが子がだれかに保護され、その人が飼い主さんに連絡をしてくれなければ、必ずしもわが子との再会にはつながりません。また、なにかのきっかけでわが子の首から外れてしまうリスクもあります。

これに対して、飼い主さんがわが子を探す手掛かりをよりつかみやすいのが、マイクロチップです。

マイクロチップは細長いカプセルのようなICチップで、ワンちゃんやネコちゃんの体内に装着するものです※4。直径2mm、長さ約8~12mmで、内部に15ケタの番号が記録できるようになっています。この番号を専用のリーダーで読み取ると、ワンちゃんやネコちゃんの身元を確認できるしくみです。首の後ろの皮下に注射器のような注入器で装着し、一度入れれば外れることはありません。

ヨーロッパやアメリカなどの世界各国ではすでに広く使われており、日本でも2019年6月に成立した改正動物愛護法で義務化されることになりました※5

関連記事:マイクロチップの義務化とは?犬猫への装着方法と費用

マイクロチップにはワンちゃんやネコちゃんの名前、生年月日、性別などとともに飼い主の名前、連絡先などを登録することができます。マイクロチップの番号を全国の動物保護センターや保健所、動物病院などに配備されているリーダーで読み取ると、データベースに登録された飼い主の情報と照合することができます。環境省によると、マイクロチップを装着することで飼い主のもとに戻ってくる可能性が高くなるようです。

迷子捜索サポートがあるペット保険も

もしもわが子が迷子になってしまったら、一刻も早く戻ってきてほしいと思うのが親心ではないでしょうか。しかし、自力で小さなわが子の居場所を突き止めるのは簡単ではないことも。そんなときには、ペット保険の迷子捜索サービスを利用するのも便利です。

一部のペット保険には、迷子捜索専門のペット探偵がわが子を探してくれるサービスがついています。わが子の体の特徴、性格、いなくなった時の状況などを伝えると、ポスターやチラシを作成して街中に貼ってくれたり、失踪場所を中心にわが子を捜索してくれるサービスです。

わが子が迷子になったときは一つでも多くの捜索手段を持っていたいもの。ペットの病気やけがの治療費だけでなく、迷子になったときに利用できるサービスがあると心強いですね。

大切なワンちゃんやネコちゃんの迷子対策は必ず検討を

毎日一緒に暮らす家族がある日突然いなくなってしまったら、とても心配ですよね。不意にいなくなってしまわないよう、お家の中や周囲の環境を整えておくとともに、わが子がお家に帰ってこられるように、迷子札やマイクロチップをつけてあげることが有効です。

安心してずっと一緒に暮らせるように、早めに対策しておきたいですね。

※1 出典:環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」
※2 出典:環境省「迷子にさせないために」
※3 出典:厚生労働省「犬の鑑札、注射済票について」
※4 出典:環境省「動物の愛護と適切な管理 マイクロチップを入れていますか?」
※5 出典:環境省「動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律」

  • 監修者プロフィール

    ファイナンシャルプランナー 加藤 梨里

    加藤 梨里(かとう りり)

    マネーステップオフィス株式会社代表取締役
    CFP(R)認定者、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー
    マネーに関する相談、セミナー講師や雑誌取材、執筆を中心に活動。保険、ライフプラン、節約、資産運用などを専門としている。2014年度、日本FP協会でくらしとお金の相談窓口であるFP広報センターにて相談員を務める。