相続対策が保険でできる?死亡保険の活用方法3つ

相続税は、法定相続人が相続財産を相続した場合、または遺言により相続財産の遺贈を受けた場合に課税されます。
相続税は時折改正され、資産のある方にはだんだん厳しくなっていっているのが現状です。

相続税の実情

では、実際に日本国内で一年間に亡くなられた方のうち、どれくらいの方の財産が相続税の対象になっているか?をご存知でしょうか?
詳しく見てみましょう。

相続税のかかる財産を残した人

平成25年中に亡くなった方のうち、相続税がかかる財産を残されたのは、全体の約4.3%です。25人に1人の割合で、意外に少ないと感じられるかもしれません。

相続税のかかる財産を残した人の割合

相続税の平均金額

配偶者の老後や子孫の先行きを考え、できるだけ多くの財産を遺してあげたいと考えるのは誰もが同じです。
しかし、相続税の対象となる財産を残された場合、相続人には多額の相続税負担が発生します。

相続税の申告事績

相続税の延納・物納申請数

相続税を現金で納付することが困難な場合に限定して認められる延納や物納ですが、申請件数は年々減少傾向にあります。
とは言え、これだけの数の申請があるということは、相続税の対策や準備をされていない方がまだまだ多いのが現状です。

相続税の物納・延納処理処理状況等

相続財産の種類

延納や物納を申請する方が多い理由は、相続人のお手元に納税する現金が無いためです。

相続税の対象となる財産全体のおよそ56%が土地・家屋などの不動産であり、換金性が低くなっています。

平成25年分の相続税の申告の状況について

生命保険を活用した3つの相続対策

相続発生時においては、いろいろな問題が発生しがちです。そこで、円満な相続のために用いられるのが「生命保険」です。
生命保険を活用した相続対策として以下の3つがあげられます。

相続対策(争族・流動性・評価減)
生命保険に加入した場合
ポイント

ポイント1:争族対策

相続が発生した場合、相続財産(遺産)をどのように分けるか「遺産分割協議」という話し合いが共同相続人により行なわれます。
そのため相続人は、法定相続分を目安に「遺産分割協議」で決定してから相続財産を受け取ることになりますが、遺産分割をめぐる争族は年々増加しています。

家事事件編
このことからも、相続は税金の問題だけでなく、きちんとした事前の分割が必要だということがわかります。
そこで、争族を回避するのにお役に立つのが、「生命保険」です。
被相続人(亡くなった方)があらかじめ指定した受取人は、死亡保険金を保険会社から直接、かつ確実に現金で受け取ることができます。

子供たちの現状や環境を考え被相続人の意思を反映させることで、円滑な遺産分割に役立ちます。

例)相続人が配偶者と子供2人の場合

ポイント2:流動性対策

前述の通り、相続財産のおよそ47%が換金性の低い土地・家屋となっています。
また、「銀行に多額のお金を預けているので、葬儀費用や相続税納税資金は心配ない」という方も注意が必要です。

銀行は、預金者の死亡が確認されると、取引をいったん停止するのが通常です。
たとえ相続人であっても「遺産分割協議」が終了するまで、亡くなった方の預金をすぐに引き出すことができません。

生命保険における死亡給付金は、現金で速やかにお支払いしますので、相続時の現金準備に最適です。

準備イメージ

ポイント3:評価減対策

生命保険の死亡保険金および死亡給付金は、本来の相続や遺贈によって取得した財産ではありませんが、実質的に本来の相続財産と同様の経済的効果があるもの(みなし相続財産)として、相続税の課税対象とされています。

しかし、生命保険の死亡保険金および死亡給付金には「相続税非課税枠」という優遇措置があります。
相続税法第12条イメージ

相続税法第12条の注意点

  • 非課税の優遇措置は、法定相続人が生命保険の死亡保険金を受け取った場合に限られます。
  • 相続放棄をした法定相続人は、非課税の優遇措置を受けることはできません。ただし、非課税枠を算出する際の法定相続人の数には含みます。
  • 法定相続人の数に数えられる養子の数は、実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人までとなります。
  • 被相続人が年金受給中に亡くなり、継続受取人が受給権を相続した場合は、非課税の優遇措置は受けられません。

年金受給中に年金受取人が死亡した場合

年金受給中に年金受取人が死亡した場合は、相続人は未払年金に対する「年金受給権」を相続したことになります。

この場合、「年金受給権」は相続財産として相続税の対象となりますが、未払年金総額に対する評価について優遇措置があります。(相続税法第24条)この年金受給権の評価方法は、年金の受取方法によって異なります。

税務のお取扱については、平成28年8月現在の税制によるものです。
将来的に変更される場合がありますのでご注意ください。

相続に有効な生命保険商品

生命保険は、相続税の非課税枠を活用できる唯一の金融商品となります。
しかし、生命保険に新規に加入しようとしても、健康上の理由や保険加入年齢の制限等のために、保険に加入できないこともあります。

配偶者や子孫のために確実に遺さなければいけない、大切な財産。
生命保険を利用した相続対策を、ぜひお考えください。

  • 執筆者プロフィール

     ライフィ編集部

    ライフィ編集部

    「お困りごと解決のためのお役立ち情報サイト」を目指し、生命保険・損害保険を中心に、健康や家計などさまざまな情報を掲載しています。 メンバーは独自の視点でお客さまのお困りごとに日々耳を傾け、編集・発信しています。