通勤や通学の時、満員電車に乗らないといけない、という方も多いでしょう。
見知らぬ人が大勢乗り込んでいる満員電車、ストレスがたまる状況のため、体調不良や乗客同士のケンカなどトラブルが起こることも少なくはありません。
そんな中でも特に女性が巻き込まれる可能性の高いトラブルが、痴漢被害です。
ジャパン少額短期保険の調査※1によると、女性の約2人に1人は痴漢の被害にあった経験があるという結果が出ており、残念ながら、いつ誰が痴漢を受けてもおかしくない状況にあります。

痴漢をされやすい人・されにくい人

「痴漢を受けた」と人に打ち明けた際、「あなたにも原因があったのでは?」と言われた経験がある女性も少なくはないと思います。例えば薄着をしていた、体のラインが出る服を着ていた、果ては体付きにまで言及をされたという方もいるでしょう。ですが実際には、体型のわかりにくいトレーナーにジーンズといった服装であったとしても被害を受ける場合もあります。
痴漢をされやすい人・されにくい人というタイプは本当にあるのでしょうか。

痴漢は近くの人を狙う

警察庁が痴漢の被疑者に対して行ったの調査※2によると、痴漢を行った場所・時間帯・理由を「通勤・通学の路線(67.1%)」で「通勤・通学の時間(56.2%)」に「偶然近くにいたから(50.7%)」被害者に対して痴漢を行ったのが被疑者の半分以上であることがわかっています。
また、「好みの服装だったから」「服装が派手だったから」といった、前述のような服装を動機とした犯人の割合は約9.6%と前出の理由と比べると少なく、服装に関係なく痴漢は行われるとわかります。
ですので、痴漢を受けたかどうかは被害者に何か原因があったためではなく、痴漢をしようと悪意を持った人物に偶然に目を付けられてしまっただけであることが多いのです。

繰り返し痴漢にあって困っている時はどうする?

痴漢をされやすい・されにくい人というのはない、といいましたが、痴漢を繰り返しされてしまう人もいるでしょう。例えば決まった時間・決まった電車に乗ることが多く、そして一度痴漢被害を受けて抵抗できずにいた場合、痴漢常習者にターゲットにされ、繰り返し被害にあう可能性もあります。
その場合には電車に乗る時間・車両をずらすのも良いですが、警察の相談窓口へ繰り返し被害を受けていると相談をしましょう。「同行警乗」といい警察の方が実際に相談者と一緒に電車へ乗り、犯人の逮捕ができる場合もあります。
繰り返し被害を受け不安な日々を送っている方は、最寄りの警察署の生活安全課か鉄道警察隊、または相談電話窓口(#9110)へ一度ご相談をしましょう。

今日からできる!痴漢被害予防対策

では、自分で出来る痴漢被害への予防対策にはどういったものがあるのでしょうか。今日からできる自己防衛策を見てみましょう。

(1)女性専用車両を利用する

一番わかりやすく、一番効果があるのが女性専用車両を利用することです。
先に書いたように、痴漢が被害者を選ぶ理由は「偶然近くにいた」が一番多くなっています。となると、痴漢被害から自分を守るためにはいかに痴漢と距離を置くか?がポイントになります。
しかし痴漢と距離を置く、とはいってもどの人物が痴漢を働く人物かをパッと見で判断するというのは私たち素人にはまず不可能です。そうなると、一番痴漢がいない確率の高い場所に身を置く、つまり女性専用車両を利用するというのが確実な方法になります。
もともと女性専用車両は痴漢などの迷惑行為対策に設置されたものですので、必要に応じて利用していくようにしましょう。
ただし、女性専用車両は法律で男性の乗車を禁止しているといったものではなく、各鉄道事業者が男性の利用者に任意で協力を求め運用しているものになっています。ですので、例えば障害をお持ちである方やその介助をされている方、誤って乗車された方を無理にホームや他の車両に移動させる、ということはできませんのでご注意ください。

(2)ドアのそばには留まらない!

乗車位置の関係や女性専用車両が導入されていない路線を利用しているなど、女性専用車両への乗車が難しい場合もあるでしょう。そんなときにはどうしたら良いのでしょうか。
上でも書いた被疑者のデータでは、痴漢を行った箇所として「左右のドアとドアの間」が57.5%と多く、その中でも特にドアのすぐ横の四隅での発生が多くなっています。特に混雑しやすいエリアなので犯人が誰だかわかりにくい・被害者に気付かれても駅に着けばすぐ逃げられる、などの理由があると考えられます。
痴漢被害について
これ以外の、例えば「座席の前」になると22.4%と、割合はドアとドアの間の半分以下に減ります。
混雑した電車に乗ると、どうしても出入りに便利なドア近くに留まりたくなりますが、可能であれば奥へと詰めるようにすることで痴漢被害は受けにくくなるといえます。
ドア付近はつり革にも掴まりにくく、停車時の転倒などの危険性もあります。痴漢被害防止だけでなく安全な乗車のためにも、できるだけ空いている車両を選び奥へ詰めて乗るようにすると安心でしょう。

(3)防犯グッズで先手を打って痴漢をけん制!

女性専用車両の利用が難しく、混雑などで奥へ詰めることもできない場合もあります。
痴漢は上でも書いたとおり、通勤・通学中に痴漢行為を行うことが多くなっています。そうすると、被害者に抵抗をされる・自分が捕まるなど、会社や学校への到着に影響が出ることは避けようとすると考えられます。
ですので、「自分は痴漢に対して抵抗を行う」というアピールをすることで、対象に選ばれにくくなるでしょう。例えばカバンに防犯ブザーや「泣き寝入りはしない、痴漢は訴える」というメッセージの書かれたバッジやキーホルダーをつけておくなど、防犯グッズを身に着けておくことで痴漢をけん制し、痴漢被害の対象に選ばれる確率を少しでも下げるようにしましょう。

もしも痴漢にあったらどうすればいいの?

こうした対策を取っていても、「これって痴漢?」と思う事態に遭遇することがあるでしょう。そういった場合には、どう対処したら良いのでしょうか。

「この人痴漢です!」と叫ぶその前に

痴漢をされたら、痴漢の手を掴み「この人痴漢です!」と叫ぶ…と、勇気がある方ならそうしてやりたくなるかもしれませんが、ちょっと待ってください。その手が痴漢のものであると、あなたは確信を持つことが出来るでしょうか。自分を触っている痴漢がいるのは自分の真後ろか、右か、左か、判断をすることはとても難しいでしょう。また、混雑のため体の一部が当たっているだけなのか、本当に触られているのかの判断がつかない場合もあるでしょう。確証のない状態での行動は本当の痴漢を逃がすばかりか、無実の人を冤罪で捕まえてしまい、逆に自分が痴漢冤罪の加害者となってしまう可能性もあります。
まずは落ち着いて、行動をしていきましょう。

痴漢を捕まえるポイントは、証拠の確保!

無実の人を冤罪で捕まえてしまうことのないようにしながら、痴漢を確実に捕まえるためには「この人が自分に痴漢を行っていた」と確実に言えるようにする必要があります。ですので、

  1. 本当に自分が痴漢を受けているのか確認をする
  2. 痴漢を行っている人間を特定する
  3. 可能であれば、周囲の人と痴漢を捕まえ、駅員に引き渡しを行う

と、順を追って行動をするのが良いでしょう。

怖いかもしれませんが、後ろを振り返るなどして自分が被害にあっているのかをまず確認し、故意に自分を触っているとわかったら携帯電話のカメラでその状況を写真や動画に撮りましょう。横の人や前の人にメールなどに
「助けてください。おそらく痴漢を受けています。本当に痴漢か、確認をしてもらえませんか。」
などと打ち込んで、画面を見せて協力を求めるのも手です。
無理に一人で痴漢を捕まえようとすると、逆上した痴漢に暴力を振るわれる危険もあります。できる限り周囲の人に助けを求め、ご自分の安全を守りながら対処をするようにしてください。

事後の相談と対応には弁護士を活用

駅員に引き渡しを行った後は、警察への対応などが必要となり、一人では心細くなる場面も多くなると考えられます。そうした際には、弁護士に相談をするのも手段の一つです。
ジャパン少額短期保険の「男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険」には、痴漢被害を受けた際に弁護士へすぐに相談ができる痴漢被害ヘルプコールがあります。知り合いに弁護士がいない・どこに相談をしたらいいかわからない場合にも安心です。

弁護士に相談をすれば、被害届の提出や告訴などの手続きを一緒に行ってもらえる、示談にするか裁判を行うかの相談ができるなど、様々な負担軽減に役立つと考えられます。こうしたサービスも利用し、通勤・通学時の不安を少しでも早くなくしていきましょう。

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※1出典:ジャパン少額短期保険株式会社「通勤トラブルに関する意識調査」(2017年)
※2出典: 警察庁「電車内の痴漢撲滅に向けた取組みに関する報告書」(2013年)