電気代は、毎日私たちが家電製品を使うたびに発生しています。一度にかかる電気代は数円単位でも、365日使っていると、ほんの少しの使い方の違いで料金に大きな差が出てきます。ここでは、使い方の工夫で電気料金を節約する裏ワザをご紹介します。

機器の使い方を工夫して、電気代の節約にチャレンジ!

 家庭内で消費電力が多い電気器具は、1位冷蔵庫、2位照明器具、3位テレビ、4位エアコン(※1)です。この4つの消費電力量は、合わせると全体の約4割以上になります。そこで、これらの機器の使い方を工夫して、電気代の節約にチャレンジしましょう。

※1:出所:温室効果ガスインベントリオフィス全国地球温暖化防止活動推進センターより

<図1.家庭の消費電力の内訳>

家庭の消費電力の内訳
(出所:温室効果ガスインベントリオフィス全国地球温暖化防止活動推進センター)

(1)冷蔵庫での節約テクニック

 冷蔵庫は、毎日24時間電力を消費し続けています。まずは平常時の温度設定によって電気料金に差が出てきます。製品にもよりますが、冷蔵庫は1~5℃、冷凍庫はマイナス18~マイナス22℃、野菜室は5~7℃が食品の保存に適した温度です。季節によって外気温が変化するのに合わせて、冷却の強度を調節するスイッチを切り替えて庫内を最適な温度に保つと、無駄な電力を使うことがありません。冷却強度を「強」から「中」に変えると、年間約1,360円の節約になります(※3)。
 また、庫内に物がたくさん入っていると、余計な電力がかかります。中に入れるものを半分にすると、年間で約960円の節約効果があります。庫内が整理されていないと、必要なものをすぐに取り出せずに開けている時間が長くなったり、開け閉めの回数が増えたりして温度が上がります。すると、冷蔵庫はそれを設定温度に下げようとするので無駄な電力を消費します。開閉回数を半分にすると、年間で230円節約できます(※4)。

※3:周辺温度22℃の場合。
※4:JIS開閉試験(冷蔵庫は12分ごとに25回、冷凍庫は40分ごとに8回。一回の開放時間は各10秒間。)の開閉を行った場合を基準として、開閉回数を半分にした場合。

(2)照明での節約テクニック

 照明はエネルギー効率のよい電球を使いましょう。白熱電球よりも蛍光灯、蛍光灯よりもLED電球の寿命が長いうえ、電気代も安くてお得です。下図2は、白熱電球と蛍光灯、LED電球でかかるコストを比較したものです。1つの電球の代金は、白熱電球が一番安く、次に蛍光灯、LED電球の順になっています。でも、同じ明るさに点灯するためにかかる電気代はLED電球が最も安く、次に蛍光灯、白熱電球という順になります。

 ほぼ同じ明るさになるように1日5~6時間使った場合、約4カ月までなら白熱電球がコストは一番安くなりますが、3年以上になるとLED電球が一番安くなります。電球の価格は多少高くても、長期的なコストが最も低いLED電球がオススメです。
 使わない照明はこまめに消すことも大切です。蛍光ランプは点灯を繰り返すと電力消費量が増えてしまいますが、5分以上使わないのであれば消したほうが電力消費を抑えられます。点灯時間を1時間短くすると、年間の節約金額は蛍光灯で約100円、白熱電球で約430円になります(※5)。
 また、なるべく早寝、早起きの生活を心がけて、太陽の光を有効活用するのもよいでしょう。朝は空気も澄んでいて、空気換えをするとさわやかな風が入ってきますので、夏場はエアコンの省エネにも効果的です。

※5:蛍光灯は12W、白熱電球は54Wのものの場合。

<図2.「照明の種類によるコストの比較」を挿入>

「照明の種類によるコストの比較」を挿入
(※6:各電球の設定:LED電球:9W,寿命40,000時間、蛍光灯:12W,寿命6,000時間、白熱電球:54W,寿命1,000時間。電気代:電力料金目安単価22円/kWh(旧税率5%の設定値))
出所:スマートライフおすすめBOOK 2015年 一般財団法人 家電製品協会より

(3)テレビでの節約テクニック

 テレビは見ていない間も何となくつけたままにしてしまいがちです。プラズマ、液晶、ブラウン管といったテレビの種類で差はありますが、使用時間を1時間短くすると約370円~1,240円節約できます。電源を切っても、リモコン待ち状態では「待機電力」といって微量エネルギーが消費されています。テレビを見ない時は、主電源をオフにすることも大事です。

(4)エアコンでの節約テクニック

 エアコンも、まとまった電気を消費します。
 まずチェックしたいのが設定温度。夏は28℃、冬は20℃が理想的と言われており、設定温度を1度変えると消費エネルギー量は約10%変わります。年間の電気代は、冷房時には1度高くすると約670 円、暖房時には1度低くすると約1,170円節約できます(※2)。
 窓からの熱の出入りを上手に防ぐことも大切です。ご家庭のカーテンは、外からの空気を遮断できるくらいの長さがありますか?長さが十分でないと、外気が入ってエアコンが効率よく働きません。カーテンやブラインドを床まで届く長さにして、夏は太陽光の熱を遮り、冬は室内の暖かい空気を逃がさないようにしましょう。
 エアコンは、フィルターの掃除も大切です。フィルターが目詰まりしていると冷暖房効率が下がってしまいます。フィルターをきれいな状態に保っておくと、年間の電気代を約700円節約できます。月に1~2回程度フィルターを掃除すると、無駄な電力を使わず効率的に部屋の温度を快適に保つことができますよ。最近のエアコンはフィルター清掃機能がついているものもありますので、新しく買い替える時には参考にすると良いでしょう。

※2:冷房の節約金額設定(外気温度31℃の時、エアコン(2.2kw)の冷房設定温度を27℃から28℃にした場合の節約効果。1日当たり使用時間を9時間と仮定。)
暖房の節約金額設定(外気温度6℃の時、エアコン(2.2kw)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合の節約効果。1日当たり使用時間を9時間と仮定。)

意外と大きい!「待機電力」のコストは年間7,200円!

 電気代の節約には、「待機電力(待機時消費電力)」も見逃せません。待機電力とは、実際にその電気機器を使用していなくても、コンセントに電源プラグを差し込んでいるだけで消費している電力のことです。家庭で消費する電力のうち、約6%が待機電力です。
 6%というとさほど大きな数字ではありませんが、例えば毎月の電気代が1万円ならば、そのうち600円が実際には使用していない待機電力にかかる料金ということになります。これを年間換算すると7,200円の出費ですから、意外と侮れません。
 待機電力は、ガス給湯器のリモコンパネルやエアコン、電話機、HDD/DVDプレーヤーなどから発生しています(下図3参照)。長期間使わない機器はプラグを抜くか、待機電力をカットするスイッチ付きタップを使用して、極力待機電力がかからないように工夫するとよいでしょう。

待機電力が発生しやすい電気機器

 家電製品を使う時に消費する電力量は、一度であればわずかですが、毎日少しずつ積み重なると予想以上に大きな単位になります。今日から省エネを意識すると、1年後にはぐっと電気代をカットできるかもしれませんよ。

各データ参照先:(財)省エネルギーセンター「家庭の省エネブック2012年版

公共料金でできる節約テクニック支払方法編へ

本文:CFPファイナンシャルプランナー 加藤梨里