愛知県で、認知症の男性が列車にはねられ死亡した事故で、JR東海に対する家族の賠償責任が問われていた裁判で、最高裁は、認知症男性の妻(93)と長男(65)の監督義務や賠償責任を認めず、家族側の逆転勝訴が確定しました。

「同居の配偶者や成年後見人というだけで自動的に監督義務者に当たるとはいえない」として、家族のかかわり方や介護の状況を「総合考慮する」という内容でした。

民法は責任能力の無い人が第三者に損害を与えた場合に、「監督義務者」が賠償責任を負うとしています。裁判では、認知症の人の家族がこの監督義務者にあたるかどうかが争点でした。二審判決では同居している配偶者を監督義務者とし、「介護の担い手がいなくなる」と批判されていました。

最高裁は(1)本人との関係(2)同居の有無や日常的な接触(3)財産管理へのかかわり方――などを総合考慮し、「責任を問うのが相当といえる客観的状況が認められるか」を基準とすべきだとしました。

(2016年3月11日)

参考ページ : 長生きがリスクになりました・・・
長生きがリスクの時代に・・・