民法の相続分野の見直しを議論する法制審議会(法相の諮問機関)の部会が、配偶者の法定相続について試案をまとめました。

日経新聞などの報道によると、現在、配偶者の法定相続分は2分の1ですが、試案では、結婚期間が長期にわたる場合には遺産分割で配偶者の法定相続分を3分の2に引き上げることなどを盛り込んでいます。

試案は、高齢化により、相続時の年齢が高くなった妻らの生活を保護するなどの狙いでまとめられました。案では配偶者の相続財産について(1)結婚して一定期間(20年または30年)過ぎたケースでは、法定相続分を引き上げる(2)結婚後に所有財産が一定以上増えた場合、その割合に応じて増やす の2案が提示されています。

また、亡くなった夫が遺言で自宅を第三者に贈与しても、妻が住み続けられる「居住権」を新設します。現行法では退去を求められる恐れがありますが、試案では一定期間または亡くなるまで権利を与える案を示しています。

ほかに、子の配偶者など、現行法では相続の対象にならない人でも、看病や介護で献身的な貢献をした場合、相続人に金銭を請求できる仕組みも盛り込まれました。例えば、長男の妻が介護した義父母の財産を相続する権利は現在ありませんが、妻が相続人である長男らに対して金銭の請求をできるようにします。