投資信託とは

投資信託は、幅広く投資家(資金を提供する人)から資金を集め、株や債券など変動商品に投資をしていくものです。運用の成果が投資額に応じて投資家に分配されます。

投資信託の魅力は次の3点です。
(1)一万円前後の少額から投資ができる
(2)専門家が運用をしてくれる
(3)分散投資ができる

投資信託の種類

投資信託には主に株式の投資信託と公社債の投資信託があります。

不特定多数の投資家に向けて募集する投資信託のことを公募投資信託といいますが、このうち9割以上を株式の投資信託が占めています。

これに対して公社債の投資信託には、代表的なものにMRF(マネー・リザーブ・ファンド)やMMF(マネー・マーケット・ファンド)があります。

投資信託のリスク

投資信託は専門家が運用するものですが、リスクがないわけではありません。主なリスクには以下が挙げられます。

1)価格変動リスク
株や債券等で価格が変動するリスク
2)信用リスク
倒産等で利息や元本が返済されないリスク
3)為替変動リスク
海外に投資をしているため、為替が変動するリスク
4)金利変動リスク
金利変動により債券の価格が変動をするリスク

などです。投資信託の投資先が何に、どこに投資をしているかによってリスクの内容が変わってきます。投資信託は、投資先の経済状況、政治、為替など様々な要因で価格が変動をします。

投資信託の安全性

国内の預金は金融機関が破たんをしても、預金保険制度により元本1,000万円とその利息が保護されます。では、投資信託はどうでしょうか。

投資信託のしくみはいわゆる分業になっています。投資家が購入をする窓口(銀行や証券会社)を販売会社といいます。株や債券の売買を指図するのが運用会社です。集めた資金を預かるところが信託銀行であり、その資金は信託銀行の資金とは別にしておかなければならない(分別管理)と法律で決まっています。つまり、販売会社・運用会社・信託銀行のいずれかが破たんをしても、投資信託の資金に影響をおよばさない仕組みになっています。ただし、元本を保証するという意味ではありません。

目論見書(もくろみしょ)を確認しよう

投資信託を購入する前に、必ず発行されるのが目論見書(もくろみしょ)です。これは投資信託の説明書で、手数料・投資先・運用方針など、何をどこにどれくらい投資をするのか、積極的に運用していくのかどうか、どんなリスクがあるのか、過去の実績など、詳細が記載されています。購入前に必ず目を通しておきましょう。

投資信託の手数料

投資信託には様々な手数料がかかります。

直接負担する費用

直接負担する費用

信託財産で間接的に支払う費用

信託財産で間接的に支払う費用の画像

出典:日本証券業協会ホームページより

販売手数料は2~3%が主流ですが、かからない投資信託(ノーロードという)もあります。まったく同じ投資信託でも、販売会社によって手数料が違うことがあります。また、同じ販売会社でも、NISA(少額投資非課税制度)を利用する場合は手数料を無料にするなど、キャンペーンをしていることがありますので、個々に確認してみましょう。

信託報酬は毎日清算されており、引かれた後の金額が日々の価格に反映されているため(間接徴収)、目に見えにくく負担感がありません。しかし、目に見えないだけで価格からは差し引かれていますので、きちんと認識をしておきましょう。

解約するには

投資信託の解約のことを換金と言いますが、換金には最短で4営業日(土日祭日を含まない)かかります。定期預金のように、即日解約することができません(MRF、MMFなどを除く)。これは、投資信託には株や債券が組み入れられているためです。

投資信託によっては、解約ができない期間(クローズ期間)が設けられている投資信託がありますので、目論見書等で事前に確認しておきましょう。

普通分配金と特別分配金

株式投資信託から支払われる収益分配金には、普通分配金と特別分配金(元本払戻金)があります。

普通分配金は自分が購入した価格(個別元本という)より基準価額(投資信託の値段)が高くなり、個別元本を上回った部分の範囲内で支払われる分配金のことをいいます。

特別分配金は、自分が購入した金額(個別元本)を下回った部分で支払われる分配金のことで、元本の一部を払い戻すことから元本払戻金(特別分配金)といいます。特別分配金は元本の払い戻しですから非課税になります。

例)基準価額が10,000円でスタートした投資信託が11,000円に値上がりし、決算で1,000円の分配金が支払われたとき

■個別元本10,000円 普通分配金1,000円 分配金後の個別元本10,000円のとき
→受け取る分配金は・・・1,000円×税金20%(復興特別所得税含まず)=800円

■個別元本10,500円 普通分配金500円 特別分配金500円 分配後の個別元本10,000円のとき
→受け取る分配金は・・・500円×税金20%(復興特別所得税含まず)=400円+500円(特別分配金)=900円

基準価額は日々変動しており、購入するタイミングにより異なります。しかし、分配金は同じ金額が支払われるため、タイミングにより普通分配金(課税)になったり特別分配金(非課税)になったりするのです。

まとめ

投資信託の特徴や仕組み、リスクを理解したうえで、自分に合った投資信託を選びたいものです。少額から投資ができる特徴を生かして、ドルコスト平均法(以前に掲載したドルコスト平均法の記事へリンク)を使った積み立てから始めてもいいでしょう。投資は「自己責任」だということを忘れずに。

文:伊藤魅和(FPoffice ITO代表)