東京海上日動火災保険株式会社は人工衛星画像とAIを活用し、水災発生時に被害範囲や浸水の高さを数日程度で把握できる体制が整ったと発表しました。今後、水災が発生した場合には実際に活用し、保険金支払いの期間短縮化に活用するとのことです。保険金支払いに向けて人工衛星画像とAIを活用する取組みは業界初の試みであり、世界でも珍しい取組みということです。

同社は、コンサルティング会社のアビームコンサルティング株式会社と共にOrbital Insightと連携し、2017年7月から2018年3月まで、水災発生時の迅速な保険金支払いに繋げるための実証実験を実施。Orbital Insightが提携する複数の企業から入手した衛星画像を組み合わせ、過去に発生した台風や水災被害における保険金支払いの実績も加えて、AIによる解析を実施することで、水災範囲、浸水高等を推定しました。

その結果、当初は被害エリアの範囲や浸水の高さの特定に1ヶ月程度かかっていたのが、数日で把握できる体制が整いました。今後、実際の水災が発生した際に活用し、水災から保険金支払いまでの期間短縮や、災害現場における立会調査要員の配置や損害査定体制の早期決定や、加入者へ確実な案内等に取り組んでいくということです。

現況、台風や豪雨などによる大規模な水災が発生した際に被害状況を確認するには、保険会社の査定担当者などが現地で立会調査を実施し、保険金支払いの対象となるかを判断した上で、保険金の額を算定・精査しています。このため、保険金を支払うまでには一定の期間が必要で、特に大規模な水災発生時にはより多くの時間と人が必要ということです。

文: 蟹山淳子