40歳になると、公的介護保険に加入します。会社員や公務員の方は健康保険料とともにお給料から介護保険料が天引きされます。では、公的介護保険があれば、もしも自分が将来に介護が必要になったときも、お金の負担はかからないのでしょうか?

公的介護保険制度と介護の現状

では、『公的介護保険制度』だけで、皆様が期待する内容の介護が受けられるのかを見ていきましょう。

公的介護保険制度の要介護状態認定者数

厚生労働省「介護保険事業状況報告年報※」によると、要介護認定者数は2015年度末現在で620万人です。

公的介護保険制度からの支給額

要介護・要支援の認定を受けた場合は、そのランクに応じて『公的介護保険制度』からのサービスおよび支給限度額(月額)が決まっています。介護費用の全額が、『公的介護保険制度』から支給されるわけではないのです。

【要介護・要支援認定のランク】

認定ランク 介護保険サービス 支給限度額
(月額)
非該当 0円
要支援1 介護予防サービス 50,030円
要支援2 介護予防サービス 104,730円
要介護1 介護サービス 166,920円
要介護2 介護サービス 196,160円
要介護3 介護サービス 269,310円
要介護4 介護サービス 308,060円
要介護5 介護サービス 360,650円

出典:厚生労働省「サービスにかかる利用料」

そして、上記支給限度額の1割を個人が負担することになっています。さらに、支給限度額を超えるサービスについては、全額が個人負担となります(高額負担に関しては、申請をすると返金される場合もあります)。では、次に実際にかかる介護費用を見ていきましょう。

介護に必要な費用と期間、あなたが思っているより大きいかも?!

介護に必要な介護費用の総額は、平均で3,792万円も掛かっています。
では、介護に実際かかる費用と期間をデータで見てみましょう。

1)初期に掛かる介護費用

要介護状態になった時、住宅改造や介護用品購入など初期にかかるものを含めた一時的な費用の合計は平均約80万円となっています。
初期費用について

2)介護に必要な月々の介護費用

毎月必要な介護費用の平均は7.9万円。しかし割合で見てみると、最も多いのは15万円以上の16.40% となっています。
月々の介護費用

3)介護期間の平均は59.1ヶ月

介護をしている方の平均介護期間は59.1ヶ月となっています。
介護期間について
※出典:生命保険文化センター「生命保険に関する 全国実態調査 〈速報版〉」(平成27年度)

公的介護保険だけでは介護費用は足りない!?

前記の通り『公的介護保険制度』で介護の大部分がカバーできるわけではなく、『公的介護保険制度』で対応できるのは最低限のサービスとなります。
費用のすべてがカバーできるとは言えず、特に介護を開始する際の設備投資にかかる費用が大きくなる傾向があります。
「より快適な老後を」「介護状態になっても子供たちには負担をかけたくない」などの理由で、『公的介護保険制度』の上乗せとして民間の保険会社が取り扱う介護保険の注目度が高まっています。

1)民間保険会社の介護保険とは?

所定の介護状態になったときに『一時金』や『月々の年金』が給付される保険です。『一時金』は初期費用に、『月々の年金』は月々の必要資金に利用することができます。『終身介護保障保険』にご加入された場合には、介護年金が生涯にわたって受け取ることができますので、介護が必要な期間の長期化にも備えることができます。

2)所定の介護状態とは

要介護2・要介護3などの各保険会社の定めた介護を必要とする状態を言います。保険会社独自のランクを決めている保険会社と『公的介護保険制度』のランクをそのまま適用している保険会社があります。

将来に備え、介護費用を準備するには

老後の備えは、介護のことも考えておくことが必要になってきます。
前記の必要資金総額平均の3,792万円を用意するための対応の仕方は大きく分けて二つあるでしょう。

1)退職金の一部を運用し、介護費用を準備する

大きなリスクを避ける運用が必要です。将来いつ介護が必要になるか分からないので多額の資金が必要になったとき「即座に換金できない」といったことは避けなければなりません。

2)民間保険会社の介護保険を利用し、介護費用を準備する

計画的に、介護に備えた資金準備をすることができます。

 『公的健康保険』に加入していながら預貯金や民間保険会社の医療保険に加入して、治療費用の不足分を補うのが当たり前になった今日。今後、介護についても『公的介護保険制度』に加入しながら、介護費用の不足部分を預貯金や民間保険会社の介護保険に加入して補うことが当たり前の時代になっていくはずです。
現行の死亡保障と介護の保障を別のものとして考えずに、死亡したときにも、介護になったときにも、対応できる商品をなるべく早い年齢で加入していくことが月々の保険料の負担も軽減され、確実な老後への備えにもなります。
自分のため、介護をしてくれる可能性のあるお子様のためにぜひ、民間保険会社の介護保険へのご加入もご検討ください。

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※出典:厚生労働省「介護保険事業状況報告(年報)」(平成27年度)